本年度からスタートした「ゼミナール授業」も、本日が最終日となりました。
今回ご紹介するのは「変態学」と題したゼミ。生物科の教員が開講しているこのゼミは、理科を主軸におき、自分のこれまでの殻を打ち破ることができる(生物学でいうところの「変態」を成し遂げる)チカラをつけるのがねらいです。
最終日の本日は「ネズミ」の解剖。「生物」から何かを学ぶということがどのようなことなのかを考える、さらには「命」の重みを実感する貴重な機会になったのではないでしょうか。
実物大のガンダムが話題になりましたね。「実物」大といいますが「機動戦士ガンダム」という物語(フィクション)おけるガンダムの全長は18メートルだそうです。
「物語の読解」をテーマにしたゼミでは、そうした話題から、フィクション作品の中での「大きさ」がどのように表現されているのかに注目してみました。
よく「エヴァンゲリオンは場面によって大きさが違う」という話題が、「設定がいい加減だ」という文脈で語られることがあるのですが、それはフィクションにおける「物語の演出」のひとつです。
「エヴァンゲリオン」の場面ごとに、その「大きさ」を見ていくと、どうしても、あまりにも大きすぎると「大きさ」が実感できないということに気づきます。
…といった流れで、「フィクション」としての物語のなかで、いかに「リアリティー」を実感させるか、という観点について考えた授業になりました。
さて、青稜では「自分で選び・自分で学ぶ」という、自分が希望する講座を選択し、受講する「ゼミナール授業」を開始しました。内容も、教科の枠にとらわれない、自由な展開になっています。
各自が興味を持った分野で、思考力、そして表現力を養う、ゼミナール授業。他にもユニークな授業がありますので、興味のある方は過去の記事もご覧ください!
青稜では、今年度からゼミナール授業をスタート。「自分で選び・自分で学ぶ」ということを大切に、生徒たちが自分で選んだ講座を年間を通じて探求しました。
この講座では「日常生活と数学」をテーマに、普段の生活と「数学」を結びつけることで、「数学って日常生活に役立たたないのでは?」という疑問に対する「答え」の追求(追究)を目指しました。
例えば「東京タワーとスカイツリーが同じ高さに見える場所はどこか?」という問いを、地図上で数学を用いて解決したり、中央公園で実際に測量をしたり、生徒たちが「実践」する活動も多く取り入れました。
この時間は、どのような「紙飛行機」が遠くまで飛ぶか、という実験。さまざまな「形」「大きさ」の紙飛行機を実際に飛ばし、そのデータを収集しました。
さて、今年度のゼミも、来週が最後の授業になります。来年度は、また新しいゼミを選択することになります。生徒たちは、次は何のゼミを取るでしょう?
先日、下半期の芥川賞贈呈式がありましたね。今回は大学生でありながら受賞された、ということで話題になっていました。小説家を目指す人たちの登竜門として、毎回話題になる「芥川賞」。
学校の授業では、国語の授業で「小説」は扱いますが、芥川賞作品はほとんど授業で触れることはありません。そこで、このゼミでは、年間を通して「芥川賞受賞作品」だけをピックアップし、鑑賞してきました。芥川賞作品は「芥川賞を読めば『社会』が見える」と言えるほど、「社会」のあり方を反映したものになっていました。
今年のゼミはもうこれで終了。講座を受講した生徒は「芥川賞はいつもニュースになるので気になっていましたが、しっかり読んだのははじめて。今後、芥川賞作品読んでみたいと思います」とのことでした。
今回のゼミナール授業が、今後、興味の幅を広めるきっかけになったのではないでしょうか。
「物語の読解」ということで、さまざまな物語を読んできたこのゼミ。
今回は、「劇場版セーラームーン」の公開にあわせて(?)「物語」に登場する「ヒロイン」、とりわけ日本独特のヒロイン像である「戦う少女」の姿がどのように変化していったか?というヒロイン像の変遷を、生徒と一緒に眺めてみました。
こうした視点は、いわゆる「ジェンダー論」につながるのですが、今回はあまり難しいことは考えず、「憧れ」のヒロインが、そして、それを「憧れ」と感じるような価値観が、その時々の「社会」によってどのように「作られて」きたのか…という視点に気づいてもらえれば、という趣旨の講座でした。
「プリキュア」などの身近な作品が、社会の価値観をどのように反映しているのか、という俯瞰的なとらえ方も、「物語」を「読む」ための大切な視点です。
ちなみに、このゼミでは最後に「論文」を書いてもらう予定ですが、多くの生徒が、ほとんど書きあがっているそうです。どんな観点で「物語」を論じてくれているか、今から楽しみです!
今年度からはじまったゼミナール授業、いよいよ来週が最後の授業になります。(他のゼミの様子は、過去の記事もご覧ください)
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