6月27日(金)5・6時間目、高校3年生推薦コースの授業「アカデミック・リテラシー」で明治学院大学社会学部社会福祉学科の大瀧敦子先生が特別講義をしてくださいました。
日本の歴史の中で社会福祉がどのように捉えられてきたのかの説明に始まり、最近の日本の貧困問題や生活保護について他国と比較しながら講義をしてくださいました。そして地域社会や家族などの社会と個人の相互の関係性に着目する必要性を教えていただきました。生徒がもっている生活保護のイメージと実態にはギャップがあり、生徒たちは真剣に講義を聴くことができました。
生徒たちの感想を紹介します。
「日本の歴史から社会福祉を考えると思っていなかったので驚いた。戦争や米騒動などから福祉につながっていたことを予想していなかったので興味深かった。生活保護を受けることについての見方が変わった。」
「生活保護の不正受給は多いのだとテレビのニュースで思い込んでいたけど、そういう訳ではないことが少しわかった。資格があるのに受けない人は様々な事情があることもわかった。」
「平等で公平な社会をつくるための学問が社会福祉学。生活保護を受けたくても受けられない人がいる。その人たちをどう見つけるかが課題。」
「社会福祉ってどういうことなのかわからなかったけれど、ネットカフェ難民や社会と個人の関係性のところでとてもわかりやすく教えていただいた。相互作用になるほどと思った。」
「貧困という問題の実体がよくわかった。「静かな貧困」というものが一番たちの悪い問題じゃないかと思う。もっとそのような問題を大きくとらえて改善していけるようにすべきだ。」
「社会福祉というものは考えている以上に難しいものだと思った。人それぞれが置かれている状況であったり、親との関係であったり、それは表面から見るだけではわからないことなので非常に複雑な構造のように感じた。より内面に迫り、社会に出ることができるようにするためにサポートする人の存在は不可欠だと思う。」
「私は今まであまり生活保護についてよい印象をもっていませんでした。それはやはりネットやテレビの影響が大きく、もっと自分で学ばなければと今日の講義で感じました。本当に必要な人には生活保護がまわればよいと思います。」