2月7日月曜日、待ちに待ったアウティングの日です。
出発する前から普段と違う、わくわくした明るい表情の生徒たち。
小学校6年生から中学校3年生の生徒は、同じバスに乗り込んで出発です。
バスの中では、学年の垣根を越えて、みんな仲良く話をしていました。
こういう風に和気藹々としているのが、立教の良さの一つです。

ロンドンに到着して昼食をとった後、タワー・ブリッジに向かいました。
タワー・ブリッジは、ロンドンのテムズ川に架かっている美しい跳開橋です。
跳開橋とは可動橋、つまり動くことのできる橋の一種で、一時的に橋を跳ね上げることで船の通航を可能にするというもの。
このタイプの橋の中では、タワー・ブリッジは特に有名で、ロンドンの中でもぜひ一度は見ておきたい名所の一つです。
じっさいに目の前に見てみると、建設に8年もの歳月を有したということが納得できる、荘重かつ精巧に造られた橋でした。
橋の上は風がかなり強く、生徒たちは髪やマフラーを風に吹きまくられて大騒ぎでした。
橋の中にあるエキシビションでは、橋がどのような経緯で造られたか、どういう順序で造られたかが、わかりやすく説明されていました。
タワーのウォークウェイから観るロンドンの景色は圧巻でした。
橋を動かす動力の仕組みを展示しているエンジン・ルームも迫力があって、生徒たちは、「すごい!」と感嘆の声を上げていました。

ピカデリー周辺に移動して、しばしの自由時間の後、小学6年生から中学2年生までは中学3年生と別れ、ナショナル・ギャラリーに行きました。
ナショナル・ギャラリーは世界屈指の美術館で、展示品の総数はなんと2万点にのぼります。
生徒たちは先生のお勧めの絵を探したり、ワークシートのクイズに答えたりしながら、名画に魅了されていました。
今回のアウティングで忘れてはならないのが、このワークシートです。
本校では今回から、アウティングの見学にワークシートを使用するという、新しい試みを始めました。
ここナショナル・ギャラリーで取り組んだのも、専門知識を有する社会科教員が作りこんだとっておきのもの。
このワークシートの効果もあって、今回のアウティングは生徒たちにとって、いっそう有意義な体験になったようです。

中学3年生はピカデリーで買い物や食事を楽しんだ後、ミュージカル“MAMMA MIA”へ。
大音響のミュージック、ハイ・テンションのドタバタ喜劇に当初は圧倒されていた生徒たちですが、ABBAの名曲の旋律や、俳優たちの抜群の歌唱力に身をゆだねるうち、だんだんと舞台のとりこに。
カーテンコールでは、総立ちとなった観客たちに混じって飛び跳ねながら拍手を贈っていました。
頬を紅潮させて劇場を出てきたところで感想を聞いてみると、「めちゃくちゃおもしろかった!」「もう一度見たい!」と絶賛の嵐。
帰りのバスの中でも興奮がさめやらないほどでした。
15歳のみずみずしい感性は、本場ウエスト・エンドのミュージカルの魅力を思いきり味わったようです。