本校では地元の教会の日曜礼拝に毎週クラス毎に順番で参加をしています。13日(日)にはクランレーの教会に高校1年生26名が、ラジウィックの教会に高校2年2組の16名が参列しました。折りしもクランレーの教会では収穫祭の特別礼拝が行われており、教会の入り口には野菜や果物をアレンジして作ったきれいなアーチが飾ってありました。

 

今学期の新入生はもちろん、今まで何回か教会を訪れたことのある生徒たちもいつもと違う雰囲気にちょっと緊張の面持ち。でも礼拝が始まるとそんな気持ちもあっと言う間に消えていきました。というのも、いきなり牧師さんがHarvest Dayにちなんだ駄洒落を連発したからでした。教会に集まった地元の人たちからは穏やかな笑いの渦がおこり、駄洒落の意味はよく分からなくても、生徒たちの気持ちはすっかり和んだようでした。この日はファミリーサービスで小さな子供たちがたくさんいたので、英語のお説教も比較的によく分かり、その後も一緒に聖歌を歌ったりお祈りを捧げたりしながら、生徒たちは優しくて敬虔な地元の人たちの温かい気持ちをひしひしと感じることができました。

 

外は生憎の雨模様でしたが、約1時間の礼拝が終わった後に教会から出てきた生徒たちの顔はとても晴れ晴れとしていました。

高2文系情報科目 2010年度第2学期講座『トランク探偵』

 

2010年度、高2文系の生徒達は4つの講座から1つを選び、情報について学んでいます。昨年度3学期から始まったこの方式。今までに『自分の意見を構築し、新聞に投稿する』『統計の嘘』『パワーポイントを使ってプレゼンテーション』『インターネットからの情報の取り出し方』などの講座が開かれています。学期ごとですので、毎学期異なったテーマで学習することができます。

この2学期は『トランク探偵』と名づけて新しい講座が始まりました。

4年ほど前、女子寮の屋根裏から1つのトランクが発見されました。寮内の掃除や洗濯などを手伝ってくれている、クリーニング・レディーが偶然に見つけたものです。中を開けると、古い衣類や写真、小物などが入っていました。実は女子寮は約100年前ごろは周辺一帯の領主のお屋敷でした。今もその様子が、内装や暖炉やステンドグラスなどそこかしこに感じられる建物です。発見されたトランクはその頃のものだと思われました。『トランク探偵』では発見された品々を調査研究します。なかなか面白そうな始まりとなりましたので、授業の様子をご報告してゆきたいと思います。

 

 

 

 

第1回 9月25日

 

今日の課題は『中身の確認とリストアップ』。まずはトランクを運び出す。紺色の頑丈なトランク。古いだけあってあっという間に埃まみれ。次回はマスクが必要だろう。

一人がトイレに行ってなかなか戻らないので、御開帳はお預け。じりじり待つメンバー達。やっと戻って開けると真っ白な布類があふれてきた。過去のものなので何だかわからないものもあり、とりあえずナンバーを振って、予測で大体の品名を書き、特徴をメモしてゆく。1つ1つを改めているうちに、写真や手紙も発見。手紙には1916年の日付。やはり領主館時代のものだと思われる。

今回のリストアップ作業で発見されたものは

◆ たくさんの衣類。着るものからして女性。特に肌着類が多い。

◆ エプロン数点

◆ ショールや帽子など数点

◆ 刺繍の施された布ばさみ。中にはたくさんの写真と手紙。

◆ 靴の型崩れを防ぐ器具。サイズが大きい。

◆ 靴用のブラシ?

◆ 小さなトロフィー

◆ 髪に挿すためと思われるべっこう色の櫛数点

が主なもの。

手紙をざっと読んでいた生徒が「とってもきれいな文章。きっと教養のある人だよ。」と感想を述べていると、トロフィーや犬形ブラシを眺めて「犬好きの人かなあ」の声もあがる。トランク外面を見て「このJ.E.B.の文字は人名のイニシャルだよね。」、「このCAIRO EGYPTのシールは旅行に行ったってことかな」、「トランクの裏側にちゃんと車輪がついてる!」と次々に気付いた点が挙がる。手紙の文章力から「持ち主はお屋敷の主人家族かな」と推測すれば、衣類を改めていた生徒が「肌着類ばっかりが多いし、エプロンもあるから持ち主はメイドさんじゃないかな。だって決まった服を着せられるから私服はいらない。」 と新たな推論を展開する。荷物を送ろうとしていた気配もうかがえ「当時の郵便で、ゆうパックのような箱はあるの?」「トランクごと?」などと新たな調査の必要も生じてきた。1時間は短くあっという間に終了してしまった。次回はさらに記録を整理してゆく予定である。

 

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英国ではここ数日、冷たい雨の降る日が続いています。朝夕の冷え込みはことに厳しく、日に日に秋の深まりを感じるようになってきました。

そんな雨の週末、立教の体育館は熱気でわきあがっていました。この日行われたのは、生徒会主催のレクリエーションです。寮生活で忙しい生徒たちが息抜きできるよう、また、他学年とも仲良くなれるよう、生徒会が心づくしのイベントを企画してくれました。

集まったのは高校2年生以下の生徒たち。学年混合のチームに分かれ、障害物競走に挑みました。広い体育館いっぱいに配置された、フリースロー、網くぐり、平均台、なわとびなどの障害を、リレー形式でクリアしていきます。どのチームも、誰がどの障害に挑戦するか、綿密な作戦を練ってスタートを切りました。平均台はその場で10回転してから平均台を渡る、なわとびはマットの上で跳ぶなど、どの障害も一筋縄ではいかないものばかり。中でも周囲の笑いを誘ったのは、ジェスチャーのコーナーです。挑戦者は課題の書かれたくじを引き、チームメイトに身ぶり手ぶりで内容を伝えます。あるチームでは、挑戦者がしきりに舌を出してみせるので、何かと思えば「アインシュタイン」。彼らの発揮するウィットを見るのは、判定の教員にとっても楽しいものでした。最後はチーム全員で円陣を組み、せまい道を走り抜けてゴールイン。決勝戦でなだれこむようにゴールした生徒たちの顔は、みないきいきと上気していました。優勝、準優勝のチームには生徒会からの賞品も授与され、大盛況の中での閉会となりました。

寮生活に刺激を与え、各学年の親睦をはかろうという生徒会のねらいは、みごとに当たったようです。次はどんな企画を打ち出してくれるのでしょうか。ともあれ、まずは今回のレクリエーションの成功に、大きな拍手を贈りたいと思います。

 

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10月に入って最初の土曜の昼過ぎに立教のサッカー場で対外試合が行われました。

対戦相手は400年の歴史を誇るイギリスの名門パブリックスクール、サッカー発祥の学校として知られているCHARTERHOUSE。「サッカー」という単語自体、この学校の生徒の命名といわれています。

 

午前中は晴れ間も出ていたのですが、午後になって天候がくずれ、雨の降る中、14:30にキックオフ。

相手は体格の大きなチーム。しかし、そんなことに驚いていては仕方ない。相手に体で当たられても自分達の蹴ったボールは最後まで前に蹴り続ける。前半は2点もCHARTERHOUSEに先取されてしまいました。

 

雨でサッカー場が滑る。何度も何度も体でダイビングしては立ち上がる。声がかれるほどチームを元気づける者。得点にからむプレーはできないが、ずっと自分達のゴールを守り抜く者。コートの外でチームのために走って水を取りに行く者。それぞれ役割が異なるけれど、何としてでも1点取りたいという気持ちは皆一緒。

その願いが叶ったのか、後半戦。コーナーキックから思いっきり蹴ったボールをすかさずシュート。

立教初ゴール!

大きな1点だった。

その後必死にゴールを狙うが、残念ながら2-1で立教の黒星で終わってしまいました。

 

悔しい気持ちでいっぱいだったけれど、貴重な経験となりました。

次の日はギター部コンサート。忙しい立教生活を楽しむ生徒の顔は前を向き続けています。

 

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昨年に引き続き、シャプラニール主催の中高国際フォーラムに参加しました。昨年は政府の開発途上国支援を実施する機関、JICAというNGOの団体を訪問しました。今年はウガンダ、ケニア共和国を中心に、エイズ孤児が直面している問題の改善に取り組むNGOのPLASという団体を訪問しました。

 

 エイズ孤児とは、「片親ないし両親をエイズで失った十八歳未満の子ども」のことです。エイズ孤児の数は、この二十年で二十倍以上に増加しています。今では約十四秒に一人の割合で増え続けています。
 なぜこのような事態になってしまったのでしょうか。それには悪循環が存在します、エイズ孤児は、エイズで親が亡くなったことを理由に、差別や偏見を受け、教育にアクセスできなくなります。エイズ孤児は教育が受けられないため、HIVやエイズについての予防法を知らずに生活をします。その結果、自身もHIVやエイズに感染してしまい、新たなエイズ孤児を出してしまうのです。

 

 私が訪問したPLASという団体はウガンダとケニア共和国の二カ国で、エイズ孤児の教育支援活動やエイズ啓発、母子感染予防などに現地団体と共に取り組んでいます。HIVの感染を防ぐため、地域リーダーを育成し、トレーニングを受けたリーダーが主体となって、地域住民への啓発活動を展開しています。教育支援活動では、エイズ孤児が多く通う小学校に対して、学校教室の建設支援や学校運営に関する支援をしています。

 

 PLASを訪問して、私は教育支援活動はとても重要だと思いました。エイズに感染しない一番の方法は、エイズの知識を学ぶことだと思います。学ぶことで、エイズ感染が防げるし、その知識を活かして、地域リーダーになることもできます。
 ボランティアというと「困っている人を助けてあげることだ」と思っている人が多いと思います。人々が孤立し、自分の手に届かないところにある政治・経済システムに管理されている現代社会。何か少しでも、決められた以外のことをしようとすると、すぐ壁に突き当たり、個人ができることの限界を思い知らされてしまいます。ところが、ボランティアをしている時には、自分の始めは小さな事がきっかけとなって思いもよらぬ展開が起こり、後で振り返ると、自分一人ではとうていできなかったと思うことが可能になっていることに気付かされました。

 

 これからは、「遠い」ものではなく、自分たちの課題として受け止め、同じ地球に生きる一人一人の身近な取り組みによって、世界を変えるきっかけになったらいいなと思いました。
 (中学部2年生 女子)
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