高校3年生は美術・音楽・書道の芸術3科で合同発表会を行いました。
合同発表会とは、お互いに作品を発表、鑑賞しあう会です。
本年度は、初めての新校舎での発表会でした。美術と書道は大階段の下の広いスペースを使い、展示を行いました。


音楽は、授業時、講堂にて発表会を例年通り行いました。その様子を大階段の大プロジェクターで上映しました。


音楽では、楽器を用いたアンサンブルと、思いを込めて選んだ合唱曲、女声合唱のための唱歌メドレー『ふるさとの四季』を披露してくれました。



美術では、静物油彩と、自主課題制作と言う、大テーマを自分なりに解釈して表現した作品を展示しました。自主課題制作は二点あり、①は『色・カラー』②は『アイデンティティー』という大テーマでした。
書道は各自で詩文や語句を選び、過去に学んだ様々な技法や感覚を生かして、自分の思いを表現した作品を展示しました。
生徒たちにとっては6年間のまとめとなる作品です。この日に向けて4月から制作や準備をしてきました。6年間培った力を存分に発揮してくれたと思います。


各作品には、制作に込めた思いやコンセプトを書いた文章がつけられています。
以下、一部を紹介します。

『私は、人がきれいな言葉を紡ぐこと、その言葉に乗せた言葉にならない思いを知っている。どんなに陳腐な言葉も誰かに伝わる。この事実を知っていることは、とても幸せなことであり、同時に少し不幸なことだ。だから人は傷つくし、愛すし、伝える。でも、言葉にならないもやもやは、光、音、におい、しぐさ、色、跡になって襲いかかってきて、私の脳内で洪水を起こす。それでもやっぱり言葉にはできない。私は、その光も、においも、色も、言葉にしたい。声にしたい。見たこと、聞いたこと、嗅いだこと、味わったこと、触れたこと、感じたこと、全部。そのすごい洪水を言葉にすることができたら、きっととんでもない怪物に出会うことができる。これが言葉が私にもたらすもの。いつもありがとう。言葉が好きではない私が、洪水な状態が好きな私が、今なんとか言葉を紡ごうとしていて、その姿が、今の等身大の私である。』

『テーマ「人と愛」
この言葉は、UVERWORLDというバンドのOchoirの一部です。年を重ねるにつれて周りが見えてくる一方で、人のことよりも自分の利益を優先させてしまう自分が見えた時、この曲を聴きました。自分が大切にしたい人のことを心から想っていたら、自分に都合の良い言葉も感情も出てこないんだと思いました。それが私の考えた「人を愛する」ということです。「一人の方が楽だから」そうやって自暴自棄にならずに人を愛し、愛される生き方をしたいという思いを込めました。』