明星学園オンラインバザーがOPENしました!!

開催期間:2021年11月3日(水)~11月23日(火)

例年10月に行われる明星学園PTAバザー、有志によるパフォーマンスやクラブ活動の発表、寄贈品の販売や美味しい食べ物が並ぶ模擬店など、在校生や保護者はもちろん地域の人や入学希望者などが集う大きなイベントです。

しかし、昨年はコロナのために残念ながら中止を余儀なくされました。今年度は「絶対中止にならないバザー」を目指し、バザー委員の皆さんを中心に素敵なイベントを作り上げてくれました。

明星学園オンラインバザーは、こちらから気軽に入室してください。

【イベントコーナー】では高校「音楽部」「ファッション部」「和太鼓部」のパフォーマンス動画を視聴できます。また有志によるバンド動画等、小中高生の生き生きとした姿が見られます。

その他【講演会】や【オンラインショップ】も。明星学園オリジナルグッズをはじめ中学校が民家泊でお世話になっている沖縄伊平屋島、新潟奥阿賀、陸前高田の特産品も販売しています。

*「ワークショップ」のみ、学内限定のイベントとなっています。ご理解のほど、お願いいたします。

似顔絵1 - コピー (2)本校では1996年度から25年以上にわたり、中3の『卒業研究』を実践しています。1年かけて「テーマ選び」から「してみる計画」、「中間報告」を経て、年度の終わりには全員が冊子を完成させ、oお客さんを前にパワーポイントによるプレゼンテーションを行います。

読売の「中学受験サポート」に取材していただいた記事『中3の卒業研究~戸惑うほど自由なテーマ選び』を、ご覧ください。

(副校長 堀内)

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先月10月に行われた「東京都中学校支部対抗陸上競技選手権大会」(都大会)に本校から8選手が出場、4選手が上位入賞を果たすなど、躍進めざましい中学校陸上部ですが、進学情報サイト『ココロコミュEAST』に取材していただいた陸上部の紹介記事『自分らしく走る楽しさに目覚めたジュニアアスリート』をご紹介させていただきます。こちらからどうぞ。

(副校長 堀内)

2017年12月、本校の中学校社会科教諭がガイドとして登場したNHK『ブラタモリ』-「東京・吉祥寺~なぜ人は吉祥寺に住みたがるのか?」がセレクションとして今日の夜11時35分から再放送されます。

NHK公式ホームページはこちらから。

本校が位置する東京三鷹・吉祥寺地区は文化的にも歴史・自然・地形的にも本当に面白い地域です。夜遅い時間ですけれども、よろしければご覧ください。

(中学副校長 堀内)

 

似顔絵1 - コピー (2)日々感じる中学生の姿、中学校での学びについて考える連載〖ほりしぇん副校長の教育談義〗(毎週土曜日配信)第18話は、「『てつがく対話』の授業②」です。

先週の教育談義を受け、今日は実際の授業の様子をご紹介します。

(中学校副校長 堀内雅人)

 

(18)「てつがく対話の授業②』

中学校校舎の屋上に上がると、秋の陽ざしの中、大きく視界が開けます。緑濃い井の頭の森、玉川上水の緑のロード、東には新宿の高層ビル群、天気が良ければ西にはまもなく雪をまとうであろう富士山の堂々とした姿を見ることができます。

 

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先日の7年『総合探究』「てつがく対話」の授業は、そんな屋上でクラスを3つに分けての対話が行われました。すでに授業では「問い」を出し合っています。各クラス、100以上の「問い」が生徒から出され、プリントされたものが「哲学ノート」に貼られています。

この日の授業は、その中から選ばれた3つの「問い」について対話が行われました。①多数決はいつも正しいのか? ②贅沢は良いこと、悪いこと? ③なぜ迷惑なことを人はやるのか?

①を担当するのはレイナ(明星学園高校を卒業後、上智大・大学院で哲学を学び、哲学対話とかかわりながら、現在人と人をつなぐさまざまなクリエイティブな仕事に携わっています)。②を担当するのはカレン(明星学園中高を卒業後、慶応大に進み、現在東京大学大学院で哲学を研究しています)。そして③を担当したのが私、堀内でした。

 

今回は、「なぜ迷惑なことを人はやるのか?」の対話の様子を簡単に紹介したいと思います。対話は、こんな男子生徒の一言から始まりました。「この間電車の中でおじさんがぶつかってきて謝りもしないから、咳をするふりをしちゃった。迷惑なことをされて、腹が立つとこちらも迷惑なことをしちゃうんじゃないかな。人間ってそういうところあるでしょ!」うなずく生徒が数人、微妙な表情の生徒が数人。
数秒の沈黙の後、一人の女子生徒が語り始めました。「話が変わってしまうかもしれないけど、私は何をするにもペースが遅くて、小学校の時に周りの人に迷惑ばかりかけてしまっていたの。」先ほどの男子生徒がすかさず声を発しました。「それは迷惑とは言わないよ!」
「でも、集団で行動するときそれを乱す人がいると迷惑だと思われるんじゃないの!」「わざと乱す人と、合わせようと頑張っても合わせられないのとは違うんじゃない?」「でも、先生の立場からとか、その立場によって違うかもしれないよ。」
別の男子生徒が話題を変えました。「これまで7年間近く学校で生活してきて、いろんな経験をしたり見たりしてきているんだけど、一番トラブルになるのが、からかいやいじりだったりする。すごく迷惑なんだけど、全然その子は自覚していない。」「嫌なら嫌って言えばいいでしょ。僕ならそうするよ。」別の男子生徒も話に加わります。「やめてって言っても、聞いてもらえない。」「それは本気で言っていないからじゃない? 笑いながら言ってない? やめろ!って本気で言わないと!」「なかなか言えないよ。悪気がないからよけい言いづらい。」「言われなくてもそういうこと、気付いてあげることも大事なんだと思う。」

正解の答えがあるわけでもなく、授業の終わりをどこに持っていくかの想定があるわけでもありません。でも、教員は交通整理するだけで生徒の発言だけで流れができていきました。特別に迷惑をかける悪い人がいるというより、無自覚な行為、コミュニケーションをとることの難しさ、そんなことが語られる場となりました。授業の最後には、対話を経て感じた自分の答えをノートに書いていきます。さて、どんなことが書かれているのでしょうか。

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2021年度文化勲章受章者として本校卒業生の牧阿佐美さんが選ばれました。牧さんは舞踊家、振付師として活躍するとともに、現役引退後は「牧阿佐美バレエ団」の主宰者として、多くの著名なダンサーを輩出しました。また、新国立劇場では10年以上にわたり、舞踊芸術監督を務めました。
学園90周年の際には、式典に出席いただき、ご挨拶いただいたことが思い出されます。

また、本校卒業生の保護者でもある唐十郎さんが文化功労者に選ばれました。唐さんにはお子さんの在学中、小中学校運動会の準備をお手伝いいただいたり、本校のすぐ近くにあるジブリ美術館裏の広場(井の頭公園)に設置した「紅テント」で公演を行うときは招待していただき、生徒たちとともに唐さんの世界に浸ったことを思い出します。お嬢さんの大鶴美仁音さん(卒業生)は現在、『唐組』で活躍しています。

*牧さんは今月の20日、ご逝去されました。心よりお悔やみ申し上げます。

(中学校副校長 堀内)

似顔絵1 - コピー (2)先月、中学受験広報誌『進学レーダー』からの取材を受け、11月号の特集『卒業後、子どもが社会で活躍する私学』の中で取り上げられました。カラー2ページで掲載されています。是非、こちらからご一読ください。

本校が特集に取り上げられる背景には「大学と社会の変化」が大きくかかわっているかと思います。これからの新しい時代をどう生き抜いていくかが求められていますが、本校にとってそれは流行のようなものではなく、創立以来100年近くにわたって追求してきたことであり、いつの時代にあっても大切なことであると思っています。それを評価していただけるのは大変ありがたいことであり、と同時に身の引き締まる思いでもあります。

(中学校副校長 堀内雅人)

寺山

本年度、中高6年間を明星学園で過ごし、大学を卒業して間もない若き社会人にインタビューしてきました。コロナ禍の中、大変な苦労もあるだろうと思いますが、しっかりとした軸をもって歩んでいる姿を見て安心しました。今回、4人目の寺山君の動画をお届けします。

(副校長 堀内)

 

◇寺山幸太
明星学園中学校(2009年卒)、明星学園高等学校卒業後、東海大学に進学。中高6年間、「お笑い」への夢を持ちながら和太鼓部に所属、高校時代3年連続で東京都代表として全国大会に出場、また部長を務める。大学在学時より「お笑い」へのチャレンジをしつつ、放送作家としての活動も始める。大学卒業後はテレビ制作会社を経て、現在は株式会社電通クリエーティブXに勤務、制作部でTVCMやWEB動画を制作する仕事をしている。

動画はこちらからご覧ください。

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10月16~17日(夢の島陸上競技場)に行われた東京都大会に、明星学園中学校からは8選手が出場、4選手が見事上位入賞を果たしました。都大会には、各種目で三鷹市Topの選手に加えて、2番手の中で数名だけが三鷹市の代表選手として出場できます。

共通男子800m   占部 航太 選手 2’04″50 準優勝!

1年女子100mH  藤本 紗英 選手 17″68  4位入賞!

共通男子200m   小澤 耀平 選手 23″49   6位入賞!

3年女子800m    石川 結子 選手 2’29″79 8位入賞!

陸上部顧問の熱い観戦記は、こちら「部活動ニュース」よりご覧ください。

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日々感じる中学生の姿、中学校での学びについて考える連載〖ほりしぇん副校長の教育談義〗(毎週土曜日配信)第17話は、「質問する力/考える力-『てつがく対話』の授業」です。

これからの新しい時代、自分を大切にしながら主体的に生きていくためにますます必要になってくる力が「問う力」なのではないかと思うのです。

(中学校副校長 堀内雅人)

 

17 質問する力/考える力―「てつがく対話」の授業

 

◇問うことの大切さ

「なぜ……か?」「どうすれば……か?」自分自身に問うということは、前向きに生きている証と言えるのではないでしょうか。「どうせ自分なんて……」という状況の中で、問いは生まれません。問いを立てるということは、混とんとした状況を自分なりに整理し、より良い状況にしたいと考えるときに生まれます。そして思考が始まります。自己内対話です。

他者に問うとき、それは他者との対話を生むきっかけとなります。ただ、日本語において「なぜ?」「どうして?」と他者に問う形は、単なる愚痴や不平のまま終わっていることが多いように思います。英語では「Why…?」と尋ねられれば、必ず「Because…」という形のこたえが返ってきます。ところが日本語で「なぜ学校に行かなければならないの?」「どうして勉強しなければいけないの?」と子どもに問われた時、大人はどのような答え方をするでしょうか。本気で答えようとするでしょうか。子どもは答えを期待せず、ただ不満をぶつけているだけかもしれない。「どうせ大人だって、答えられないでしょ」。あるいは、本気で一緒に考えてほしいと思っている子どもは、大人のそんな姿勢に落胆するかもしれません。言葉がつながっていかない。空気を読むのが得意、つまり自分の頭で思考することを積極的にしない人の方が、今の日本社会では生きやすかったりします。でも、それでよいのかということです。

良い聞き手に出会ったとき、良い語り手が生まれるように思います。しっかり耳を傾けてくれる人に対して、無責任な言葉はなかなかかけられません。と同時に、相手に届く問いとは何かということが問われます。問うことの大切さとともに、問いを問い直すことの大切さが求められるのです。ここにこそ、「てつがく対話」の意味があるように思います。

 

◇「てつがく対話」とは

2018年度から明星学園中学校では、中学1年生の全生徒を対象に年間を通し「てつがく対話」の授業を週1時間実施しています。1つの教室に私を含めた3人の教員が入ります。

「てつがく対話」とは、子どもたちの思考力を養うために70年代のアメリカにおいて「子どものための哲学」として始まったものです。哲学者の思想を教えるのではなく、身近な問いから出発してグループで一緒に考え、対話を深めていくものです。フランスなどヨーロッパ圏においては、必修の授業として位置づけられているところも多いようです。

この授業の大切なポイントは「何を言ってもいい」、ただし「否定的なことは言わない」という二つのルールだけです。「何を言ってもいい」というルールがない限り、対話は哲学的になっていきません。また、相手の意見を論破することを目的にするところからは、他者との相互理解は生まれません。「てつがく対話」は、勝ち負けではありません。一つの正解を決めることでもありません。他者を尊重することなしに、対話は成立しません。

そしてもう一つ、単なる意見交換で終わってしまっては意味はありません。「みんなちがって、みんないい」は、一歩間違えると対話の否定につながります。相手と違う自分の意見があればはっきり言っていいのです。疑問に思うことがあれば、問いの形で相手に返すことです。そのことなしに、対話は生まれません。「否定的なことを言わない」というのは、相手を馬鹿にする言い方をしないということです。

それに比べ、一般的な学校空間とはどのような場所でしょうか? 間違ったことを言えば、…笑われる。先生の意に添わなければ、…嫌われる。あるいは、嫌われるのではないかと不安になる。そのような場では生徒は、学びの当事者にはなれません。これは学校空間に限ったことではありません、一般社会においても同様です。だからこそ、忖度といった言葉が流行語になったりもするのでしょう。そのような空間では、本当の意味の「責任」というものが発生しません。「自由」と「責任」は、コインの裏表です。

「てつがく対話」の空間は、そのような意味で「非学校空間」にならざるを得ません。「なんで学校に行かなければいけないの?」「なんで人を殺してはいけないの?」 このような問いをめぐって自由な精神で対話する覚悟がないと、この授業は絵に描いた餅になってしまいます。日本社会において、子どもが親や先生にこのような質問をしたらどうなるでしょうか。「つまらないこと、考えているんじゃないわよ!」と言われるのが関の山ではないでしょうか。子どもの側に立っても、ただの不平不満を吐いただけで答えなど求めていないかもしれません。対話の生まれる余地はありそうにありません。一方、英語においては「Why~」で問われれば、「Because~」で答えます。もともと日本語自体、対話を生みづらい言語なのかもしれません。それは議論することよりも察しあう、対立を好まず同じ価値観の中でまとまろうとすることを良しとする文化だったからなのかもしれません。

しかし、明星学園は授業の中で失敗することを尊重してきました。自分の考えを表明する限り間違うことはつきものです。それは恥ずかしいことではありません。一つの間違えや勘違いから授業は活性化し、ダイナミックに展開していく。そんな授業を目指してきました。失敗しないことを優先させている限り、思考は深まっていきません。こと明星学園においては、「てつがく対話」を行う素地がもともとあったともいえるのです。

まだ始まったばかりの授業ですが、次回は授業の具体的なエピソードをご紹介します。

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