財団のホームページからの事前予約が必要です。会場内に本校ブースを設け、個別相談に対応します。
東京 7月31日(火) | 国立オリンピック記念青少年総合センター(渋谷区代々木) |
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大阪 7月21日(土) | 毎日新聞ビル オーバルホール (大阪市北区) |
名古屋 7月20日(金) | 名古屋国際会議場(名古屋市熱田区) |
予約は不要です。説明会の後、本校教員による個別相談の時間があります。
東京 | 8月26日(日) 立教学院キャンパス(予定) |
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大阪 | 8月25日(土) 追手門学院スクエア(予定) |
名古屋 | ーーー ーーー |
当該校の生徒・保護者以外で参加をご希望の方は各日本人学校にお問合せください。
6月7日(木) | ロンドン日本人学校 |
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6月22日(金) | パリ日本人学校 |
本校のHPはこちらから。
「下向け、目を合わすな。下向け、仲間を見ろ」
幕開けは、囚人達の暗く重い、辛い労苦を耐え忍ぶ声だった。警官と目が合ったら、それだけで鞭打たれることが分かっているのだから決して目を上げるな、と言っているのだ。当時の情勢をよく表わしている始まりであると思う。
ジャン・バルジャンは、元々心根の優しい少年だった。彼には妹がいたが、家が貧しかったためパン一切れを買うお金の余裕もなく、妹を飢え死にさせない為にパン一切れを盗んだのだった。彼は逮捕されるが、妹や家族を思い何度も脱獄しては捕まっていた。19年経ち、仮の自由を手に入れてからも彼は人の為に自ら人生を歩んでいく。
もし、彼が貧乏な家の生まれではなく、中流もしくは上流階級の生まれの者であったなら、彼はどのような人生を送っていたのであろうか。権力やあり余る金銭を駆使して、社会の弱者に尽くしたのであろうか。そういうこともあるかも知れない。だがしかし、私はそうではないと思う。彼は辛く苦い経験をしたからこそ、そしてその上であの立派な司教と出会ったからこそ、彼の人生は最後美しく輝いていたのだろうと思う。
妹のためにパン一切れを盗みさえしなければ、彼は19年も肉体的にも精神的にも、あそこまで傷付けられることはなかったかも知れない。だが19年苦しんで一人ぼっちにならなければ、彼はあの司教と出会うことはできなかった。そしてその司教のどこまでも強い優しい心に触れ、彼自身があそこまで輝くこともなかったのだ。
経験する苦しみや出会う強さ優しさの形に違いはあるだろうが、これは今も昔も全ての人に当てはまることだ。苦しんだり、傷付いたりするから、人は人の優しさを知ることができるようになるのだろうと思う。そして優しさを知ったから、人は人に優しくできるようになるのだろう。ジャン・バルジャン。彼は良きキリスト者であった。私は時々、彼が天使にすら見えてくる。彼のような立派な人間になることは難しいかも知れないが、せめてどんな人にも分け隔てなく接し、忍耐強さと優しさを少しでも多く持った人間になれるように、人を笑顔にできるよう日々努力していきたい。
(高等部2年生 女子)
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