今回のアウティングはとても充実していて忙しく歩き回った印象です。
まず始めに行ったショッピングセンターは全てがまだ新しいというのがよくわかり、一歩外に出ればオリンピックの会場も見えて大都市の中心にいる感覚にとてもワクワクさせられました。ワールドフードコートで食べたお昼は、班のメンバーがそれぞれ違った他国籍の料理を注文して食べ比べたりして満足できました。色々な洋服屋さんや雑貨屋さんがあって「時間があれば…」と言いながら広いセンター内を歩き回るうちに、もう集合時間がきてしまい…。ショッピングセンター内はもちろん、周辺のオリンピックに向けての変化などが見れてとても良い時間が過ごせました。
ロンドン中心部へ移動し見学しました。大英博物館では、世界史の授業が近代まで進んだことで、博物館内にあるものの歴史的な重要さなどがわかった上で見ることができ、今まで訪れた時とは違ったより深い観点で見ることができました。ワークシートを埋めることで精一杯、それも間に合いませんでしたが、歴史をビジュアルで学ぶことができて、より一層理解が深められるような気がしました。一番インパクトがあったのは、世界最古のミイラで、本当に本物なのだろうか…不思議な気持ちでした。ロゼッタストーンを見た時は「これだ!」という嬉しさもあり、こんなに簡単に見られていいのかと思いつつ、ショーケースに張り付いて見ていました。時間がなく行けなかった部分もあったのは残念でしたが、とても有意義な時間を過ごせました。
レ・ミゼラブルは、部分的には知っていたけれどシアターで見たことがなかったので、自分のイメージと合うところと違うところが発見できて楽しかったです。マンマミーアやその他のミュージカルよりは、歌が見せ場のドラマに近いように感じました。個人的にはダンスシーンを見たいと思っていたけれど、キャストの歌のすばらしさで改めて舞台の楽しさを感じました。『On my own』も大好きな曲だったので感動しました。
一日中時間に追われてバタバタしていたアウティングでしたが中身がいっぱい詰まった楽しいアウティングになりました。次は最後のアウティング…。今から計画を立てようと思います。
(高等部2年生 女子)

立教英国学院小学部、中学部、高等部の卒業生の皆さん、本日はご卒業おめでとうございます。また、お子様方の成長をここまで見守り、今日この日を迎えられました保護者の皆様、先生方、心よりお慶び申し上げます。

皆さんはこの立教英国学院で色々な思い出を残して卒業されます。先ほど糸魚川理事長からも、人と人との絆を大切にしましょうというお話がありましたけれども、皆さんには、ここ立教英国学院で様々な経験をし、クラスの仲間や寮の同じ部屋の友達と過ごした楽しい思い出があると思います。
そうした中で、一つ忘れてはならないことがあるとすれば、今日の礼拝でお話がありましたけれども、東日本大震災のことでしょう。明日3月11日は震災が起きてからちょうど一年になります。私が仕事をしております大使館でも震災の時に色々と助けて頂いた日英の関係者の方をお招きして、追悼の式典を予定しております。これも先ほど音楽の賞品授与の時にお話がありましたが、震災に関連してチャリティー・コンサートに参加したり、被災した方々を助ける活動に取り組んだ生徒の皆さんもたくさんいると思います。そうした中でイギリスの方々から本当に温かいお言葉ですとか、ご支援を頂いたということを皆さんそれぞれ感じたと思います。

震災では多くの方が亡くなり、多くの方が被災しました。日本にとって震災は本当に大変なことでした。一方で、イギリスで勉強し、イギリスの人々と交流して、イギリスの先生から教わった皆さんは、震災が起きたという状況の中で、暖かい手を差し延べてくれたイギリスの人たちとの絆も同時に深まった1年であったのではないかと思います。ですからこれを是非大切にして頂いて、これから卒業しても是非その絆を活かして頂きたいと思います。

今日は私のほうからひとつお願いといいますか、お話があります。それは、『夢を大切にしてほしい』ということです。今年はロンドンオリンピックの年ですね。もう大分前ですけど1984年にロサンゼルス・オリンピックがありました。まだ皆さんが生まれる前だと思いますが、この時に柔道の金メダルを取った山下泰裕さんという方がいます。私は彼とお会いした事がありまして、「どうして金メダルを取ったんですか?」ということを質問したことがあります。そうしましたら彼は、自分は中学二年の時に作文で「大人になったら柔道のチャンピオンになってオリンピックで金メダルを取りたい」という趣旨のことを書いたという話をしてくれました。そういう夢を自分は持ってあきらめなかったから、だから金メダルを取れたんだというお話がありました。
皆さんもきっと「大人になったらこういうことをしたい」、「こういう人になりたい」という夢がおありだと思います。決してその夢をあきらめないで、是非その夢を育てて、夢を持ち続けて下さい。山下さんは、「その夢をあきらめなかったから自分はチャンピオンになれたのだと思う。」というふうに私に言われました。今日、卒業するに当たって皆さんは新しい一歩を踏み出しますけれども、是非もう一度、自分はどんな夢を持っているのか振り返ってみて、その夢をもって前に進んで頂きたい、というふうに思います。今日こちらに来る時に途中で日本の桜に似た木が家々の庭に咲いていました。もう春が来たんだなと思いました。この素晴らしい環境の立教英国学院でも、自然が皆さんの卒業をお祝いしているようです。
どうか皆さんが素晴らしい夢を持ち、その夢を持って新しい一歩を歩み出すことを祈念しつつ、私の祝辞とさせて頂きます。おめでとうございます。

在英国日本大使館 総領事
今村 朗

立教から車で40分ほどでつくサウスダウンズ。ここに中2は、7人だけでミニアウティングに行った。期末テストも、テスト返しも終わった5,6時間目、私はとてもうきうきした気分でこのちょっとした外出に出かけた。
ミニバスの中で音楽を聴いたり、うとうとしたりして気がつくともうサウスダウンズ。バスから降りると強い風とともに広大な景色が目の前に広がっていた。丘の向こうには海がきらきら光り、反対側にはたくさんの自然と住宅、全てが見渡せる。
雨の中行ったにもかかわらず、バスから降りるときには晴れて、虹まで見えて丘から見える全てが美しかった。丘を歩いて、寒いーー!と叫びながら皆で丘の頂上から大ジャンプをしたり、駆け下りて、また駆け上がったり、とにかくはしゃいで、駆け回って遊んで、めちゃくちゃ楽しい!!そう思えた。
丘には牛の落し物もたくさんあって、皆キャーキャーいいながらも面白がってよけていた。
しばらく丘で遊んだ後、またミニバスに乗り込み、こんどはアラン川の近くのティールームでティータイム。クリームティーを頼むと、かわいいポットに紅茶が入れられ、大きいスコーンとクリームとジャムが運ばれてきた。スコーンを食べてみると本当においしくて、一口だけで幸せな気持ちになれた。夢中で食べていると、スコーンはあっという間になくなってしまったが、私はその後も至福の時をティールームで過ごした。今日ここに皆で来れて本当によかった。そう思った。
ふと、3学期ももう終わりなんだ。そう感じた。本当に一学期間、一年間もあっという間で、でも凄く充実していた。少人数ながら、少人数だからこそ楽しめた一年であったし、中2でよかったと思える一年だった。
来年中3になってまた色んな友達が来ると思うし、いろんなことがあると思うが、そこで、また中3らしさを作れたらいいな、と思う。
(中学部2年生 Mさん)

フラワーアレンジメント部は、毎週金曜日に校内の3箇所、ダイニングの入り口、教員室、そしてチャペルに飾る花をいける活動を行っています。昨年度の終わりには数える程しかいなかった部員も、今では小6から高2まで男子生徒4人を含む総勢20名で活動しています。
一年間、部を支えてきた高校2年生4人は、卒業礼拝に飾られたお花のアレンジを最後に引退となります。高2になってからフラワーアレンジメントを始めた4人ですが、今ではなくてはならない存在に成長し、自分の担当箇所のお花をいけながら、後輩に教えてあげることも出来るようになりました。
一年間の部活動を通して、お花をいけるテクニックだけでなく、自分の作品を丁寧に作り上げること、責任もって生きている花を扱うこと、枯らさないように世話をすること、人の気持を和ませるアレンジを作ること・・・など多くのことを学びました。
3月10日の卒業礼拝当日、立教英国学院のスクールカラーである黄色と紫の素敵なお花が飾られ、晴れの門出にふさわしいアレンジが、チャペルを華やかにしてくれました。最後の活動を終え、一年間を振り返った部長、副部長の作文をどうぞ。
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私はフラワーアレンジメントを高2になるまで1度もやったことがありませんでした。
やるきっかけをくれたのは前部長でした。1度もやったことのない私を、
「入部して部長やってくれない?」
と誘ってくれました。正直驚きましたが、良い機会だと思ったので部長をやることにしました。
初めは全くわからなくて、何を、どのようにいければ良いのかもわからなかった私が、今では卒業式の時、チャペルに飾られていた大きなアレンジメントが出来るようになりました。OPENDAYでもRoyal Wedding(王室結婚式)をテーマにして、造花を使った大きなアレンジメントを作りました。
ささいなきっかけだったのかもしれませんが、それが今では素晴らしい運命の出会いだったのでは・・・と思えるほどになりました。
将来、絶対また何回かフラワーアレンジメントをやる気がします。
(高校2年生・フラワーアレンジメント部・部長)
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この1年間、フラワーアレンジメント部で活動できて、すごく幸せでした。産休に入られたイギリス人の先生に代わり、今年の1学期から来てくださっている新しい先生のもとで、基礎から学ぶことが出来ました。
以前は気にならなかったお花が、自分で作っているとよく目に入るようになりました。ホームステイ先のお宅で、一緒にアレンジメントしたり、学校の庭師の方と仲良くなれたのも、このクラブに入っていたからだと思います。
また、今年のOPENDAYでは、一教室をいただいて、”ロイヤル・ウェディング”をテーマに造花を使ってアレンジメントしました。たくさんの人に私たちが普段やっていることを知ってもらえて嬉しかったし、来年からのフラワーアレンジメント部に何か残せた気がしました。
後輩や先生とわいわい話しながらお花をいけるという、忙しい立教生活の中での、数少ないゆったりとした時間が大好きでした。このクラブに誘ってくれた友人である現部長、教えてくださった先生、立教の庭をすべて管理して下さっている庭師の方にとても感謝しています。
(高校2年生・フラワーアレンジメント部・副部長)

 

昼食を食べた後で眠かったせいもあり最初は無理やりテンションを上げていた。
しかしそれはただの空元気に過ぎず、ほんの数分ももたず気持はすぐに落ちた。車の中では会話もなく、外の景色を見ながらただただ到着するのを待っていた。
ここ、イギリスの景色はどこを見ても、のどかで落ち着く雰囲気をもっている。そのせいかミニアウティングに行くことすら億劫になった。
「つまらない」、そんな気持ちを変えたのは一瞬の出来事だった。
前の方にいる女子が一斉に黄色い声を出したのだ。うるさいなぁ、そう思った僕はふと女子の方に目をやった。女子が騒ぐのもすぐに分かった。フロントガラスの向こうに映っていたのは大きな、大きな虹だった。その虹は、絵に描いた様に丘の端から反対の山の天辺までかかる大きなアーチを描いていた。僕の心の灰色の部分を虹が明るく染めてくれた。
丘の上に車が止められ、ドアを開けたらものすごい風。本気で飛ばされるかと思うくらいの強風。
そして絶景。空気も澄んでいて気持ちが良い。さらさらと降っていた雨も気にならないくらい興奮してしまった。気付いたらとっても小さい子供の様にはしゃいでいた。大声で叫びながら丘を駆けた。下を見ると転んで吸い込まれそうになるにもかかわらず、夢中に走った。
ジャンプしてみると、上に跳んだはずが、風にさらわれて前に行ってしまう。それぐらい強い風が吹いていた。飛んでるって感覚を生まれて初めて知った。まぁ、飛ばされたというのが正しいけど。
日本では味わえないような楽しい経験が出来てよかったと思う。こんな経験をもう一度したいと思った。
(中学部2年生 H君)

 

“雪どけ”と聞くと思い浮かぶのは春の訪れではなかろうか。2012年の立春、イギリス南部では20cmをこえる積雪があり、真冬に逆戻りした。そのあと2度ほど降雪があり、約2週間にわたって零下が続くほど冷え込んだ。
さて、雪がふればとける時がくる。
雨が降っても雪がとけても、水は地中に沁みこみ、地下水を形成する。ふんだんに水を含んだ土壌は、多くの生物の住処となり、植物を育てる。
という理解でよいのだが、イギリスではすこうし違っている。どこが違っているのか?水は地中に沁みこみ…というところである。
イギリスでも雨水や雪解け水は地中に沁みこんでゆく。だが、日本でイメージするものとはだいぶ異なる。日本の土壌は水はけが良く、掘り返してみると、やわらかく、ほろっとくずれる。イギリスのこの地方の土は、さながら粘土である。掘り返せば、カタマリのまま。粘りがつよく、触れた手にからみつく。レンガ文化が生まれたわけである。
このような地質のイギリスでは、雨水や雪解け水が土に沁みこむといっても日本ほどの量はない。ちょっと大雨が降れば水たまりができ、川は水量を増してあふれ、土地を侵す。アスファルトの車道に通行を妨げるほどの大きな水たまりができる。これをFLOOD(フラッド)と呼び、こちらでは大雨のあと、FLOOD注意の看板がよく立つ。
このような降雨や雪解けとFLOODの関係を熟知したイギリス人は、”川からあふれる水を逃がす土地”を用意した。学校の近くのGUILDFORDには、このような土地がある。ラグビー場の隣に、雑草が生える広い草地がある。ふだんはゆったりと牛が草を食む姿が見られるが、一度豪雨がやってくると、隣接するウェイ川からあふれた水で、風景は一変、突如として湖が誕生する。
これを目の当たりにしたときの驚きは非常なものである。山岳地帯を中心に成り立つ日本列島出身者にはこのような土地利用法が存在するだろうか。
私たち日本のひとびとは、昔から川を制御しようとしてきた。水はけのよい土壌、傾斜の激しい土地は、山脈にぶつかって降った雨が川を流れて下流へあふれてゆく。特に夏に多いこの災害に備えるため、高い堤をきずき、農地や家々を守ろうとしてきた。その一方で水の恵みに感謝した。激しく荒れ狂い、山野を蛇行し、そして恵みをもたらす川は、中国では龍のイメージを生んだ。龍は水をつかさどる伝説獣として私たちの文化に浸透した。
水はけのよい土壌は土砂くずれを起こしやすいが、粘土質の土壌は水がたまりやすく床下・床上浸水を起こしやすい。数年前にイギリス北部では大規模な床上浸水が起こった。日本では堤を築き、イギリスでは水を逃がす広い土地を用意したのであろう。
FLOODの代表的な日本語訳は「洪水」である。洪水といえば、水量を増して荒れ狂った川から水があふれ出し、勢いを増して流れ去ってゆくイメージではないだろうか。イギリスのFLOODは床上浸水のような極端なケースを除けば、今まで自然のままであったフィールドに湖ができ、ひたひたと水がたたえられるイメージである。言葉からうかぶ印象もところ変われば変化するのである。
2週間の冷え込みのあと、イギリスのあちこちではたくさんFLOODが出来たことだろう。雪どけによるFLOODは、春の先触れなのだ。

 

毎年卒業式に地元ホーシャム市議会議長から本校生徒に「アンバサダー賞」が授与されます。その年イギリス人との交流に最も積極的に取り組んだ生徒に与えられるこの栄誉。今年は、短期留学生と意欲的に交流し、さらにバトミントン部の対外試合や校外学習などでも率先してイギリスの人たちに話しかけ和やかな雰囲気作りに貢献した高校2年生のMさんにこの賞が贈られました。以下、その時の市議会議長のお話を掲載します。
Mr Chairman, Headmaster, Ladies and Gentlemen and Students – Good morning.
I am truly delighted to be with you for your Graduation Ceremony which marks the end of your Academic Year. A special day which I’m sure you will remember a long time from now.
Although it is 20 years ago, I have very happy memories of visiting Japan. My daughter, who was ten at the time, was great friends with a young girl called “Ai “and we spent a week with her family in Yokohama in April. It was an amazing trip; we were warmly welcomed by Ai’s family and experienced Japanese culture at close hand. I remember tea-tasting ceremonies, flower ceremonies, Mount Fuji and of course, the breathtaking cherry blossom! Wonderful memories.
I am here today to present the Ambassador Prize which has always been presented by the Chairman of Horsham District Council. You will be aware that the Chairman of the Council is elected annually in May. This is the second time I have been privileged to serve as Chairman. The first time was 10 years ago and I warmly recall coming to Rikkyo to present the Ambassador Prize back in March 2002.
The Ambassador Prize is given to the student or students who have best represented the Rikkyo School during the course of the year. The award this year will go to Haruka who, with six other students, spent a week last July at Wolverhampton Girls’ High School, and boarded with students’ families. Although all the girls were eager to interact with the Wolverhampton students, Haruka went to great lengths to do so and played an active part in entertaining the Wolverhampton students when they stayed at Rikkyo in January. I understand that whenever the School has sports fixtures at home and away, Haruka makes an effort to speak to the English students and has a very approachable attitude. She has been an excellent ambassador for the School, and has shown a keen interest in establishing cultural exchanges with English students. She is clearly a very fitting candidate and I am delighted to present her with the Ambassador Award.

 

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