今回は僕にとって初めてのオープンデイでした。準備期間に始まりオープンデイ当日に至るまでのこの一週間は時間がとても短く、早く感じられました。

 

そもそも僕はこのような文化祭はこれが二回目で、どれもいつもと違い、大きな驚きと楽しさであふれている状況はまるで夢のようでした。

 

 初めての文化祭は中一のときでしたが、剣道部として焼きそばを作って吹奏楽部のミニコンサートに行ったという思い出しか心の中に残っておらず、あまり皆と楽しんだ、笑った、協力して何かを作り上げたなどの大きな感動はありませんでした。そのためか、今回のオープンデイはより一層大きな感動とともに思い出をつくることができました。

 

 今回のこのオープンデイで僕は二つの企画に参加しました。一つ目はクラス企画でした。クラス企画では模型を作る係として作業に携わりました。最初はメンバーもいなくて、ほとんど一人で三つの模型を作るような状態でのスタートでした。しかし何とか作り終え、ついでにと取りかかったロンドンアイの模型は僕を合わせて六人で作業したので、残りあと二日というところからスタートしたにもかかわらず、あっという間に完成させることができました。

 

 二つ目はフリープロジェクトの剣道企画です。これはただ単に部活のようにするのではなく、お客さんに紹介するために行うパフォーマンスと思って本番に臨みました。しかし、やはり後夜祭で部長の友清先輩におしいところで負けてしまったことはとても悔しいです。これからこの経験をバネに、さらに成長したいです。

 

 オープンデイを終えた今、僕が感じていること、それは成長だと思います。人は何か大きな壁にぶつかってそれを乗り越える度に、一回りも二回りも大きくなることができるのだと思います。心を常に何かに集中させる、協力することを学ぶ、どんなに大変なときでも最後の最後まであきらめる事なく突っ走る。それこそがオープンデイを色取り、かたち作り、成り立たせているのだと思います。
 こんな理由に気付くことができ、そしてそれを実感することができた時、その時こそがその人にとってオープンデイは成功したと言えるでしょう。
(中学部3年 男子)

 

私にとって、このオープンデーはとても短く感じました。
みんなでいろんなアイデアを出し合い、私たちにとってとても良い作品を作り上げることが出来ました。私たちの企画はSCIENCE 2012という企画でした。私たちは、光の三原色・ドキドキ棒・釘のバランス・液晶シート・浮沈子など、色々な理科に関することを、来てくれたお客さんにも分かるように書いたり写真を置いたりして、説明をしました。

 

そんな中、フリープロジェクトでは私は劇企画に入っていました。私は本番が終わった時に、
「こんなにすばらしい企画に入れて、よかったな。」
と、思いました。
私は大道具の役なのですが、特別に中1・中3の先輩と舞台の前で踊らせてもらいました。最初は、はずかしくてとても無理だと思っていました。しかし、だんだんオープンデーが近くなってくるにつれて、とてもはりきって練習できるようになって来ました。それは、劇に入っている先輩を見て、先輩のがんばって練習している姿を見ると、自分だけはずかしいなどと言ってられないという気持ちになってきました。私は、がんばって練習している先輩を見て、とても感動しました。そして本番になった時、もう、心臓が飛び出しそうになるかと思うくらい、緊張しましたが、今まで練習してきた事をここで発揮しようと思って、がんばろうという気持ちがわいて来ました。

 

私は自分たちの企画と劇企画が両方とも成功できて、とてもうれしかったです。この次のオープンデーは今回よりも、もっとうまく行くようにがんばりたいと思います。
(小学部5年 女子)

 

オープンデーが終わったのも束の間、翌週日曜日には10月に本校で行われた実用英語技能検定(英検)の1次試験に合格した生徒、計45名が2次試験受験のため、2台のコーチに分乗して本会場のあるロンドンに向かいました。

 

この中には準1級の1次試験に合格した4名の生徒も含まれていました。中2、中3、高1、高3と学年は別々ですが、大学生にとっても手ごわいこの1次試験に合格した喜びは格別。2次試験への意気込みも人一倍だったようです。

 

昨年からTOEICのオフィシャルセンターとして校内で毎学期TOEIC及びTOEIC Bridgeを実施するようになり、この9月に全校生徒が受験したばかりですが、英検の受験希望者は減るどころかむしろ年ごとに増加の傾向にあります。英語の本場イギリスだけに、英語を使うことの意義を身近に感じる機会が多いのもその理由かも知れません。

 

期末試験まであと2週間。そして今週末はロンドンのSt John’s Smith Squareで創立40周年記念コンサートが開かれます。演奏者はもちろんその他の生徒、教員も含めて全校でロンドンに外出する予定です。オープンデーの興奮も覚めやらぬうちに次々と行事が続く2学期。でもそれもあと残すところ1ヶ月弱。近隣の町や村にクリスマスイルミネーションが灯るのももうすぐです。

 

参加校はLancing College、Michael Hall、St.Bede’s、Worth、Ardinglyの5つの現地校と本校の6校。
立教周辺の学校が試合の機会を増やすために集まったのがこのリーグ戦の始まり。
1校につきHOMEとAWAYの2試合を行い、勝ち点を競います。
今までは、各学期に2回の対外試合を行えれば良い方でしたが、このリーグ戦に参加することで、10月~2月までの期間に計10回もの試合を行うことになりました。
めったにないこのチャンス。外国人学生を相手にどれほどの力を発揮できるのか。

 

現在、すでに4校との試合を終了。
初戦のLancing Collegeには惜しくも敗退。
2回戦のWorth戦では、練習の成果を発揮することができ、初白星を飾ることができました。
3回戦のArdinglyとの試合では、終始接戦の末、50−59と悔しい結果に終わりました。
そして一昨日行われたMichael Hallとの試合。
HOMEであったため、応援の歓声が体育館中に響き渡る中、高さで劣っている分スピードで勝負に挑み、見事勝利を収めることができました。

 

今学期は2勝2敗という結果に終わり、試合を行う度に日々成長していくチームのメンバー。
さらに、このリーグ戦は技術だけの成長に留まらず、国際交流の場としても絶好の機会だったのです。

 

Lancing CollegeとWorth Schoolの2校との対戦では、試合後に夕食に招かれ、英国現地校の食堂で食事をする機会がありました。
生徒たちは中に入ると、「ハリーポッターみたい!」と広々とした食堂に驚き、バイキング形式での食事にも新鮮さを感じていたようでした。
また、本校でのArdinglyとの試合後には、相手校の生徒と保護者を招待し、一緒に夕食を摂りました。
普段は英国人との会話に緊張する生徒も、先ほど戦った相手ということもあり、食事の席では、
「立教の食事には寿司は出るの?」
「なぜイギリスの学校にいるの?」
といった質問に答えたり、お互いの学校や国について話をしたり、とても楽しく会話が弾みました。

 

スポーツを通しての国際交流。今、ここでしかできない貴重な体験をしている男子バスケットボール部。
まだまだ3学期もリーグ戦は続きます。この後もどれほどの成長を見せてくれるか楽しみです。

 

今回を含め、私は6回のオープンデイを経験して思ったことが一つあります。それは、初めの3回と後の3回の大きな違いです。

 

 私は中1の時のオープンデイから、中2、中3、高1、高2、そして高3と行ってきました。初めの3回、つまり中学の頃のオープンデイでは、オープンデイに”参加している”という気持ちが大きかったです。模造紙の線引きや消しゴムかけ、模型を作ったり、体育館で寒い中のペンキ塗り、フリープロジェクトに入ってニラを育てたり、ドミノを立てたり(チャリティーとドミノ企画でした)…。そんなことをやっていると、やはりオープンデイに”参加している”という気持ちを強く持っていました。

 

 しかし高1になって、私は展示本部に入りました。そしてそれを2年間行いました。すると、今まで”参加している”という気持ちが強かったのに比べて、オープンデイを”作っている”という気持ちが強くなってきました。今までの模造紙や模型作りではなく、模造紙チェックや物の貸し出し、体育館設営などをやり、本部の立場でオープンデイが出来ていく、そして終わって行くのを見ていると、不思議と”作っている”という気持ちが強くなってきました。

 

 そして高3になり、オープンデイの準備期間が始まって、去年自分達が教えた本部の後輩たちが立派に上に立ち、新しい後輩を率いているの見て感慨にふけったり、フリープロジェクトの後輩が今ではもうほとんどの生徒の先輩だということを改めて認識させられて嬉しくおもったりもしました。まるで老人ですね。

 

 長い立教生活最後のオープンデイでしたが、”参加する”のも”作る”のも面白かった。今の小・中学生には、高校生になったら”作る”を味わってみるのもお勧めしたいと思います。
(高等部3年 男子)

 

10月25日、世界的ヴァイオリニストの川畠成道氏が来校し、コンサートが催されました。私はその日、放課後に約30分弱レッスンを受けるチャンスを頂きました。世界で活躍するプロフェッショナルを前にして、初めは緊張したものの、折角の好機を無駄には出来ません。短い時間で、出来る限りたくさんのことを吸収しようとつとめました。

 

このワークショップで印象に残ったのは、教えて頂いたことのすべてが、基本的で当たり前のことだったことです。しかしそれは、基礎の基礎から直されたということではなく、少し工夫するだけで魅力的な演奏に変わる、最高の裏技でした。

 

ヴァイオリンを演奏する、というのは何か。それは、ただの自己満足ではなく、人に聴かせるということです。これではあまり目立たない、もう少し速くした方が良いなど、曲作りをする上でのアドバイスは、お客様に発表することが前提の物なのだと気づくことが出来ました。常に人前で音楽を披露している演奏家だからこその視点で、貴重なご意見を頂きました。

 

基本事項であり、重要なこと。練習→レッスン→練習→レッスン…を繰り返す毎日では滅多に気付かない、大切なことを学べたと思います。

 

この日に頂いたアドバイスを活かし、どんな時も人前で演奏することを考えて、1曲1曲を仕上げていこうと思いました。
(高校1年 女子)

 

オープンデイに来校したお客様もお帰りになり、先ほどまでの慌しさは嘘のように、いつもの立教生活が戻ったかのように見えました。でも、まだ生徒の面持ちも、雰囲気も何かが違っています。
そう、それは、夕食の後に待ち受けている「後夜祭」と呼ばれる、生徒たちがとても楽しみにしているイベントが待ち受けていたからです。昼間それぞれのクラスや係の仕事などで、ゆっくりとステージを見ることが出来なかった生徒のために、全校生徒と教員の前でのショータイムの始まりです。

 

まずは、剣道場に集合。トップバッターはダブルダッチ企画。衣装もバッチリ用意し、生徒全員を巻き込んで、次々繰り広げられる技に会場は大盛り上がり。最後には、観客だった生徒も参加し、高3の先輩との再結成もありました。
次は剣道企画。顔は防具で隠されていますが、その緊張がこちらまで伝わってくるようでした。立教に来てから剣道を始めたという生徒も多い中、その真剣な立ち合いは、これからを楽しみにさせてくれました。

 

続いてホールに移動し、エンターテイメント企画。今年初めての企画で、今までになかった、パントマイムやジャグリング、ボイスパーカッションなど、それぞれの個性を生かしたパフォーマンスを見せてくれました。

 

お次は格好良い衣装に着替えて、ダンス企画。笑顔でステージに立ち、気持ちよく揃ったダンスは、よくここまで練習し、準備してきたと思わせる、見る人を楽しませてくれるステージでした。踊り切った後の達成感に満ちた顔が印象的でした。
ステージの最後を締めくくったのは、劇企画。台本から大道具・小道具・音響・照明・そして役者。全てを自分たちで考えてやってきました。堂々と台詞を言い、演じる姿は、今まで見たことのない生徒の一面であり、一つのものをみんなで作り上げようという思いがよく伝わってきました。

 

これら全ての企画に言えることは、学年の枠を超えて、それぞれの得意分野を生かし、協力して準備・計画・練習を一緒に行ってきたこと。そしてその中で、他人との意見のぶつかり合いなども経験しながら、「成功」の二文字のために時間をかけて取り組んできたこと。そこで生徒たちが学んだことは、クラス企画とはまた別の貴重なものだったのではないでしょうか。
興奮冷めやらぬ中、翌日は各企画への投票が待っていました。クラス企画の展示を、改めて全員で見て回り、評価を付けていきます。さあ、どのクラスが良かったのだろう、自分のクラスが入賞して欲しいな、そんな思いを抱きながら、表彰の時を待ちます。

 

そして迎えた閉会式。生徒会長の山口君が述べた、オープンデイへの思い、そして今まで経験してきた数々のオープンデイの思い出。そんな思い出を、みんなにも持って欲しい。誰よりも頑張ってきたであろう彼の、素直な気持ちが生徒の心にも響いたことでしょう。
各部門ごとに、1位から3位が発表され、毎回大きな拍手と歓声と共に、その部門を引っ張って頑張った生徒が、誇らしげに舞台に上がっていく姿は、自信でいっぱいでした。そんな中で、クラス企画の最優秀賞に選ばれたのは、H1-1の「Alice in Wonderland」、フリープロジェクトの優勝は、「劇企画」でした。生徒会が作成したくす玉を、クラス全員で引っ張り、舞台の上でお祝いしました。

 

みんなで頑張ってきたからこそ、得ることが出来た1位というのは、また格別であったに違いありません。また、たとえ1位ではなかったとしても、全員の力で今日まで頑張ってきたこと、そしてそれをたくさんのお客様に見て頂けたということ。それは、クラスの団結をより強め、彼ら自身の大きな自信につながったことでしょう。
普段見ることの出来ない生徒の新たな一面を見ることが出来たオープンデイ。ここで見せてくれた彼らのパワーを、これからの学校生活の様々な場面でも生かしていってくれると信じています。

 

高校3年生として立教英国での最後のオープンデイ。当日の二日前から参加した私達は、限られた時間の中で精一杯のおもてなしを計画した。各教室、テントのデコレーションからキッチンお手伝い用のエプロンまで、9人分のエプロンを半日で作り上げることができたのは、クラスの団結力としか考えられない。

 

 そして迎えた当日。起きた瞬間に聞こえた雨の音に私は嫌な予感を感じた。礼拝を終えても降り続く雨、テントでの販売を担当していた私は、室内への移動を覚悟していた。すると、オープンデイ開始時刻の10時になった途端に雨が止み、虹が出た。これは、私達へのエールなのだと受け取り、外での販売チームは保護者の方々と共に外での販売を続行した。途中風にテントを壊され、骨組みの折れた部分を補強するなどしながら協力して、どうにか完売までたどり着いた。悪天候の中にも関わらず来て下さった、たくさんのお客様が喜んで帰っていかれるのを見て、達成感と喜びを感じた一日だった。

 

 とにかくめまぐるしく過ぎて行った3日間、下級生の頑張りを影でそっと見ながら、ほほえましく思ったり、もどかしく思ったり、自分達の頑張りをなつかしく思ったりしているうちに卒業が近くなってきていることを実感した。

 

 立教のオープンデイ期間は、フリープロジェクトで優勝した劇企画のテーマにあったように、泣き笑いを共にする仲間との時間であると思う。高校3年生は、直接の活動は少なくても、後輩を見てそのことを改めて実感させられ、またその立場になってこそ真に仲間の大切さを知るのだろうと思った。

 

 あっという間に片付けてしまった静かな教室棟に一つだけ明かりがついている。また静かな戦いがはじまった。
(高等部3年 女子)

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