不安気に出て行く人がいて、笑顔で出ていく人がいた。笑って戻ってくる人がいて、泣いて戻ってくる人がいた。舞台裏の2時間は思ったより短かった。

 

朝早くに学校を出て、ホールに着いたら少しの休みもとらずにリハーサルを行った。次々に演奏者を送り出していると、いつの間にか時間が経って、空腹に気付いた正午過ぎに、リハーサルが終わった。自分ではわかっていなかったのだが、相当集中していたようだった。

 

しばらくして開演時間が迫ってくると、ホールが人で埋まり始めた。人が増えるにつれて、控室の緊張感も増していった。最終確認の音も止み、おしゃべりも止んだ空間には、40周年の緊張と重みがあった。待機の出演者を呼び出すたびに、その不安か緊張か楽しみか一言で言えない気持ちが、ひしひしと伝わってきた。拍手のタイミングで私が開ける扉を出ていく表情は、人それぞれだった。送り出しを簡単な仕事だなどと思っていた自分を、引き締めて集中しようと、改めて感じさせられた。そうして順々に演奏者を送り出していくと、すぐにインターバルも過ぎ、今度は舞台袖での仕事にまわった。

 

コンサート後半、舞台袖で待機していた時、今日一番印象に残っている出来事が起きた。フルートのソロで待機していた後輩が私に、「手、握ってもらえませんか。」と言った。
うなずいて手をとると、その子の手は大分冷えていた。表情も硬いし、呼吸も落ち着かないようで……。 私はなるべく優しく彼女の手を温め続けた。彼女を立派な演奏者としてステージに上げる為に、私は歩いていく彼女を笑顔で送り出した。笑って見送ったけれど、今思えば私も緊張していたかも知れない。

 

コンサートマネージャーとしての最初で最後の大舞台で、演奏者の一番近くにいられて本当に良かったと思う。自分達が彼らを支えている実感が得られたからだ。コンサートが大きな拍手の中終演し、次々に控室に戻って来る演奏者たちは、みんな私達に、「お疲れ様」をくれた。でも、それは私が皆さんに伝えたかったこと。心の底から「お疲れ様」。
それぞれ異なる思いでステージに上がり、別々の感動を受けてステージを下りた。けど、最後には笑って終われたから、それが一番である。

 

今日一日、みんなにお疲れ様。
(高等部2年女子)

 

静かに進められていたコンサートの裏では、もうすぐ自分の番だと緊張に顔がこわばっている努力家の演奏者たちがいた。一方、ステージ横と控え室とステージを繋ぐ螺旋階段には、自分は次に何を動かすんだ、次は誰を控え室から呼んでくるんだと、まるで演奏者のように緊張の糸をそこらじゅうに張りめぐらしている裏方がいた。

 

仕事は単純、ステージのマネジメントとしてのピアノの移動や調整、それと演奏者のマネジメントとしてのステージへの誘導と送り出しである。細かいことを含めると他にもある。単純ではあるが、簡単ではない。どの仕事も一つ大きなミスをすれば演奏者は大恥をかくし、コンサートの失敗へと繋がる。そんな大舞台に向けて、裏方たちは僕が最大限の努力をして書いた手引きを、汚い字を、一生懸命理解しようと読んでいた。

 

今までは、コンサートといっても学校の小さなホールで小ぢんまりと進めていた。それがいきなり本物のコンサートホールでマネージャーをする。今まで色々アシスタントをしている最中には、悩むところや、考え込むところもあったであろう。僕としては行く前にあんなに気が滅入っていた皆が会場に行ったとたん、目の色を変えてリハーサルでも本番でもしっかり意欲を持ってやってくれたことがとても嬉しかった。臨機応変に対応できていたと思うし、大きなミスはひとつもなく無事に終わることができた。偉そうなことをいうが、1人1人本当に役割を全うして頑張ってくれた。演奏者の方々も、指示にちゃんと従ってくれて本当に感謝感激である。いきなり色々言われて、もしかしたら気分を害したかもしれないが、それでも最高の演奏ができたのなら、それほど嬉しいことはない。

 

観客からの、響いて鳴り止まない拍手は、演奏者に対する貴い称賛とともに、僕たちの仕事の成功を表していた。僕の誇りと驕りを持ってやってきたこの仕事は、何かしら今の高1のマネージャーの生きがいの一部となってくれると思う。大げさが第一。そんくらい言わないと、この仕事は楽しめないな。
最後に、仕事が終わった日の立教の夕食で食べた一口カツはいつもとは比べ物にならないくらい美味しかった。錯覚かなあ、いや、確かに美味しかったんだ。
(高等部2年 男子)

 

私は、栃木県の日光市に住んでいます。栃木県はとても地味で目立たないですが、実は世界遺産がたくさんあります。その一つで代表的なのが日光東照宮です。私は、日光東照宮の近くの自然豊かな所に住んでいますが、毎年毎年年末から年始にかけて東照宮や輪王寺、二荒山神社にお参りに来る方がたくさんいます。そして、地元に住んでいる私たちは、毎年地域活性化のために寒い中、二社一寺にお参りに来ている方々に無料で甘酒をお振舞いしています。これは、私が五年生からやっているので、今年で四年目でした。毎年立ち続けて甘酒を振舞っているので、いつもお参りに来る方は私のことを覚えていてくださって、いつも明るく声をかけてくれます。私は、たくさんの人にお振舞いしているので、一人一人覚えていないのですが、お参りに来る方々やいつも甘酒を飲んでくれている方々は、私のことをちゃんと覚えてくれているみたいです。なので、私は毎年寒い中がんばって続けることができます。今年は、私が配っている甘酒を飲みにわざわざ来てくださる方もたくさんいました。本当にうれしかったです。これからも毎年休まずずっと続けていこうと思います。

 

 そのほかにも、私は地元のプロスポーツチームが大好きなので、今年もバスケットボールとアイスホッケーの試合を見に行きました。どっちも本当に興奮する試合でどちらの試合も勝つことができました。特に、アイスホッケーの試合は、同点の場合勝敗が決まるまで試合を続けるので、最後勝った時はファンみんな飛んで喜びました。とても楽しかったです。どちらのスポーツも冬がシーズンなので、見ることが出来て良かったです。これからもたくさん応援したいです。

 

 このように、私の地元はスポーツがさかんで、世界遺産もあって自然豊かでとても良い場所です。春には梅や桜が満開になり、夏にはきれいな新緑が見られます。秋には日光ならではの一面を彩る紅葉を見に来る客も多く、冬には東照宮や二荒山神社の建物に雪が積もりとても幻想的ないつもとは違う世界遺産を見ることもできます。私は改めてこの大切な地元を守りながら、これから暮らしていこうと思います。
(中学部2年 女子)

 

立教英国学院では、もちろん高校三年生の大学入試の第一関門として注目されますが、
同じ頃、校内では……
「次の日曜日は何かある?」「センター英語だよ」「ああ~点数とれるかなあ」
「去年、ぜんぜん分からなかった」「長文読めたと思ったのに、意外に合ってなかった」
「アクセント問題が難しいんだよな」「今年は150点突破したいなあ」
そう、立教英国学院では、センター試験が行われると
英語だけ、全校で受験してみるのです。もちろん小学生も含めて。

 

なぜ大学入試用のセンター試験英語を全校で受験するのか。
それは、EC(英人による英会話授業)や音楽・美術・個人レッスンなどで日々磨いている英語を、
大学入試問題に挑戦したらどれくらい解けるか、というもの。
一種の『目安』、実力だめしというわけです。

 

結果は人によって様々。
文法問題では学年による進度の差がハッキリと出てしまうようですが、
全体の半分を占める、長文読解問題は英語の慣れと実力が発揮されます。
特に本校で行われている、リーディング・マラソン。
BBC記事(300~600単語程度)を1つ、とにかく毎日読み、要約したり、設問に答えたりします。
毎日読んでいると、だんだん読むのに慣れてくる。
英語を読み解こう、というより、母国語を読むように、自然に流れるように読んでゆく訓練、という仕掛け。
総じて、長文読解問題は正解率が高くなっているようです。

 

今までの英語生活の経験を生かして、高得点をマークする生徒もあります。
今年は小5で130点、高1で200点(満点!)というすばらしい成果を挙げた生徒が現れました。

 

大学入試というひとつの関門に全校で取り組む面白さ、
去年と比較して頑張ろうという前向きさ、それを皆で共有する楽しさがあります。
「前の年は70点だったけれど、1年頑張ったら130点になった」
そんな先輩の体験談を糧に今年も皆で頑張りました。

 

私のおじは日本料理屋を営んでいる。普段はただ食べているだけの私だが、冬休み中におじがおせち料理を作るのに忙しいと聞き、面白そうなので手伝うことにした。

 

 おじの家に行くと。すでに出来上がったおせちが何個かあったので、どんなものかと見てみた。蓋を開けると黄色や朱色などの縁起のいい色合いが目に飛び込んできた。どこから箸をつけるべきか迷うほどだった。

 

 おせち料理の縁起は中国に発する。しかし、一般化したのは江戸時代かららしい。詰め方は大きく分けて東と西で異なる。関東のおせちは重箱にぎっしりと詰め、揺すっても動かないように四隅から詰めていく。関西のおせちは、料理を一つ一つ盛るようにこんもりと飾り、関東のものよりも女性的な印象があるそうだ。

 

 私の役割は重箱につめる役だった。おじは料理の一つ一つにこだわっていた。始めに作った栗金時はさつまいもの食感が栗になるようにしていたり、伊達巻では、溶き卵をボウルに入れる時、泡立たないように少しずつ加えたり、だまにならないように丹念に濾したりして、それぞれ工夫をしていた。

 

 実際にできあがったおせちを見て、私は眺めているだけで華やかな気持ちになった。私達は日本に生まれながら、日本料理というものが遠い存在に思えるほど、イギリスの料理に親しんでいる。そしてこの立教の寮生活で日本とは違う食文化を、料理やテーブルマナーを通し、日々それを体感している。そこで感じたのが、英国の料理と比べて、日本料理の最も大きな特徴はその色彩が美しく、装飾にも入念にこだわっている、という点である。

 

 自分が日本人だなあと意識する時節、それが正月であると考える人はとても多いと思う。私たちは一年に一度、おせち料理を食べることによって、私たち日本人の持つ繊細で美しい文化を再確認できているのだと今年は気づくことができた。そして、私たちは毎年おせち料理を食べ続けていくことで、家族や友人とのつながりを深めながら、日本の伝統文化をしっかり受け継いでいける。今年の正月は初めてしっかりおせちを食べた気がした。
(中学部2年 女子)

 

「カシャカシャ」と音が聞こえる。周りを見ると、小さい子からお年寄りの方まで両手にカメラやスマートフォンを持ち、上を見上げている。中にはi-podを使っている人もいる。何を撮っているのか気になりみんなが向いている方を見ると、動物の彫刻があった。

 

 今日は土曜日。久しぶりに家でゆっくり過ごそうと、家族でテレビを見ていた。「新しくなった東京駅」を紹介する番組だ。設計した人は辰野金吾である。この人は明治建築界の帝王的存在であり、日本銀行本店や両国国技館、山口銀行なども建築した。東京駅は当初三階建てであったのをご存知だろうか。東京駅は元々三階建てであったが、東京大空襲によりレンガを残して焼失するという悲劇が起こった。その後復興されたが、戦争で日本は負けたため予算がなく、原型とかけ離れた形になった。そのため二階建てになったのだ。
 さて、今回の復元工事は何のためだったのだろうか。やはり一番最初の姿に戻したいという、多くの人の願いが強かったからだろうか。他には、二年前に起きた東日本大震災のような大きな地震に備えて、耐震工事をする必要もあった。

 

 テレビで、「東京駅の両端のドームには干支彫刻がある。」と言っていた。それは一つ前の東京駅にはなかったものだ。しかし東京駅が造られた時はあったという。職人が分かりにくい昔の写真を一生懸命復元しようと、努力した印とも言えるだろう。

 

 私たち家族三人は干支の彫刻を見に、東京駅に出かけた。東京駅にはたくさんの人がいて大人気であった。三、四年かけて工事したかいがあったと思った。
 せっかくなので、母と一緒に地下にあるお店を見に行った。地下にも人がたくさんいた。しばらく歩くと、東京駅で有名な「お菓子ランド」があった。やはりここも人がたくさんいて、好きに歩き回ることが難しかった。困っていた私の鼻に良い香りが入ってきた。それはこのお店の看板メニュー。店内で揚げたばかりのポテトに、チーズやチョコレートをかけて食べるチップスだ。私は母にねだり、買ってもらった。大正時代から愛され続ける東京駅は日本の誇りだ。

 

 最後にテレビで言っていた。「東京駅の屋根には、津波被害にあった宮城県のスレートを使っている」と。津波で多くの建物が流されたにもかかわらず、奇跡的に残っていたのだ。ボランティアの手できれいに洗浄され、その七割が東京へと運ばれた。全国の人の思いが一つになった建物–それが東京駅。私はいつまでもこの東京駅を守っていきたいと思った。
(中学部2年 女子)

 

先学期の高等部3年生私立文系コース英語演習を担当していたリトル先生からレポートが届きましたのでご紹介します。
自分たちでミステリー小説を作り、その話をもとに実際にパフォーマンスまで行って皆に披露。もちろんすべて英語です。

 

   *   *   *   *   *

 

At the end of the autumn term 2012, two groups of H3 students performed their murder mystery plays to a critical audience of English teachers and other H3 students. The plays were entitled: Prom on the Beach, and Backstage at a TV Talk Show.
Both groups researched, planned, wrote and finally performed two very different, but equally brilliant murder mystery plays. The audience was treated to the full gamut of emotions: from joy to grief, while the twists and turns of each plot kept them guessing as to the identity of the murderer until the very end! This collaborative effort was highly informative and entertaining.

 

3学期は、もう高等部3年生はおらず、食事の席でマナーなどを見るテーブルマスター、礼拝の聖歌指導、アコライトといった要職が、高等部2年生へ代交代します。本日の始業礼拝は高等部2年生による初めてのアコライトということで、礼拝の式服に着替えた新クロスベアラーとトーチベアラーの、どこか照れくさいような不安なような顔を浮かべつつプロセッションを先導する姿が初々しさを感じさせました。今学期は、高等部1年生に1名の新入生を迎えました。

 

 学校の雰囲気は最上級生によって左右される部分が大きいと思います。落ち着いた雰囲気の高等部3年生とはイメージの違う、明るく元気いっぱいの高等部2年生が、これからどのようにこの立教英国学院を引っ張っていくのか、今後が期待されます。

 

 3学期はオープンデイもなく、ゆったりした学期、と思いきや、実はイベントが盛りだくさんの学期。新春百人一首大会、合唱コンクール、アウティング、生徒会選挙、漢字書き取りコンクール。その他英検や部活の対外試合、現地校との交換留学など、とてもゆっくりはしていられません。それぞれのイベントを楽しみつつ、勉強も両立させ、充実した学期をすごしてほしいものです。

 

Billingshurst(ビリングスハースト)は立教から車で約15分のところにある小さな町。Cranleighとは違って鉄道の駅もありますが、規模はCranleighよりずっと小さい静かな佇まいの町です。生徒たちとはほとんど縁がありません。ホームステイでこの近くの家庭にお世話になったことがある生徒が何人かいる程度。
そんな町に彼らが最初に訪れたのは約1年前。Cranleighに続いてこの町でも道行く人へのインタビューを行いました。その時の彼らの感想は、「人が少ない。」「結構みんな立ち止まってくれる。」「優しい人が多い。」等、田舎の小さな町に典型的な雰囲気通りの感想でした。

 

今回はその町の人たちの生活にもう一歩踏み込んで「お店を回ってインタビュー」。質問の数も内容も1年前よりずっと高度になりました。さて結果はいかに?

 

立教のことを知っていたのは予想通りCranleighよりずっと少なく、26軒のうち半分以下の12軒の人たちでした。それでも、「うちのオーナーが昔タクシードライバーをしていて君の学校の為に仕事をしたことがあったらしいよ。」という方もいたそうな。そう言えば、去年の街角インタビューでもそんな報告を生徒から聞いたことがありました。もしかしたら同一人物かも… 小さな町なので十分起こりそうなことです。

 

チェーン店はCranleighと同じく半分以下、26軒のうち10軒でした。今回は町のすべてのお店をまわれた訳ではありませんが、なるべく場所が偏らないように分散してインタビューを行ったので、それなりの傾向はつかめたと思います。

 

そんな彼らの集計結果を見て気が付いたことがいくつか。こんな小さな町なのに美容院や床屋さんが26軒中4軒と意外に多いことでした。
この町が好きですか?という生徒の質問に、
「たくさんのヘアドレッサーがいるので、私的にはとてもいい町だと思っている。」
と答えてくれた美容院の人がいたそうで、思わず頷いてしまいました。

 

ほとんどの人が「この町が好きだ。」と答えてくれたそうですが、その主な理由は、
▶ 安全で人と人とのつながりのあるいい町。
▶ フレンドリーでいいと思う。
▶ 静かで、お客さんの愛想も良くてカーペットが売りやすい。
▶ 小さな町だから、お互いを知っている。
▶ 小さくて仲がよい町。
▶ みんなが知り合いのように仲がよい。
▶ 好き。よい人がたくさんいる町。
▶ とてもいい町で、住人の雰囲気もフレンドリー。大好きです。
と、田舎の小さな町の暖かさが伝わってくるような答えが多かったようです。

 

でもその小ささ故に暮らしにくいと思っている人から感想をもらえた生徒もいました。

 

「 あまり好きじゃないなぁ。若者にとってはあまり遊ぶ場所もないし、出来ることといったらMS(Marks&Spencerというスーパー)での買い物くらいだからね。」
「 まあまあかな。高年齢の方が多いので、接客する上で少し戸惑うことがあるんだ。」(床屋さん)

 

中学1年生の時に訪れたのと同じ町が、今回はさらに立体的に見えてきたのは、あの時よりじっくり町の人と話をすることが出来たからかも知れません。実際、ある女子のペアはいつになってもインタビューを切り上げられずにずっと花屋さんのおねえさん達と話をしていて、みんな学校に帰るのが随分遅れてしまったこともありました。

 

でもいつもうまくいくばかりではないようで、中にはこんな報告をしてくれた生徒もいます。

 

1. お店の名前:  Wine Shop
2. お店の種類: すみません。英語がなまってていて、よく聞き取れませんでした。
3. 立教を知っているか? No, he doesn’t
4. チェーン店か? No.
5. どの位の間Billingshurstにあるお店か?He doesn’t know.
6. 何人くらいの人が働いているのか?4 people are working here.
7. この建物はどの位古いのか? He doesn’t know.
8. Billingshurstは好きか?/Billingshurstについてどう思うか?
    とてもいい村だ。
  (それ以外は英語がなまっていて、聞き取れませんでした・・・。)
9. お店(の人)の雰囲気/思ったこと、感じたこと
    店員の英語がなまっていて、自分も聞いて理解するのに苦労しました・・・。
    まあ、世の中にはこんな人もいるのかなと感じました。

 

2013年が明けて彼らにとっては中学2年最後の学期。そして入学以来続けてきた校外学習もこの学期で終了です。これまでの成果を生かして最後の校外学習にもこれまで以上にアクティブに臨んでくれればと思います。

 

 

中学1年生の時から始めた英語校外学習。まずは町の地図を書いたり、お店の名前を調べたりして、「イギリスの町」に慣れ親しむところからスタートし、2学期からは道行く人にインタビューをしました。そして中学2年生になると、お店を1軒1軒まわってもう少し高度なインタビューを始めました。

 

学校から一番近い町 Cranleighは、校医のお医者さんがいたり、毎週末の外出先であったり、日曜礼拝に参加する教会があったりと、とても親近感を感じる町。地元の人たちは「イギリスで一番大きな『村』」と誇りに思っています。

 

そのCranleighのお店を、西側から1軒1軒まわってインタビューを始めたのが先学期。夏休み前までに約1/3を終え、このままのペースで行くと2学期中にすべて回れるかどうか、と思っていたのですが意外な展開に…
学期始めの緊張感は多少あったものの、校外学習街角インタビュー暦も2年近い彼ら、数軒目のインタビューになるとすっかり勘を取り戻して、1学期の倍の勢いでインタビューは進み、10月中にはCranleighのお店をほぼ制覇してしまいました。

 

質問は全部で9つ。まず立教のことを知っているかどうかを聞き、続いてお店の名前や種類を確認、さらに「チェーン店か?」「お店を始めて何年目?」「従業員の人数は?」「この建物はどれくらい古いの?」などの質問を続け、最後はCranleighについての思い入れを聞いてみるというインタビュー。2学期目とあって質問の英語をしっかり覚えて相手の目を見て質問できる生徒が増えてきたのは嬉しい限り。そして多少余裕が出てきたせいか、生徒によっては質問の内容以外にもいろいろ会話ができたようでした。以下、彼らの感想を含めてのレポートです。

 

まずは、集計結果。

 

イギリスは「チェーン店の国」と呼ばれる程、どの町にいっても同じ店構えの建物ばかりが目立つ国なのですが、Cranleighはいかに?1学期の集計結果では約半分がチェーン店でした。ところが今回はインタビューしたお店の約2/3がチェーン店ではないとの結果。イギリスにしては個人経営のお店が多い町なのかも知れません。

 

「立教のことを知っていますか?」という質問には約8割の人が「Yes!」という嬉しい答え。この町で校外学習を始めて2年目、制服姿の可愛い生徒たちが毎週来ていれば自ずとそんな結果が出るのかも知れませんが…

一番興味のある質問が、”How old is this building?”。1学期は確か「147年」というのが最古だったと思いますが、今回はなんと「355年」「400年」「500年以上」、そして何と「14世紀からあると聞いているよ。」なんていう答えまで。生徒の言葉を借りて言えば、「 驚きすぎてWOW!! と叫んでしまいました・・・。」

「400年前くらいに建てられた。」という答えを聞いた生徒の追加レポートによると…

「建物がいつ出来たかをたずねたときに、お店の方が、『2階見てみる?古い感じがわかると思うよ。』とおっしゃって下さって、せっかくなので見せて頂いたのですが、白い壁や天井に、こげ茶と黒の中間の色の柱のようなものがありました。その後にお邪魔した喫茶店もかなり古い建物で、同じような内装だったため、『こういうのがこの町での古い建物なのかなぁ』と思いました。」

 

今回も地元のイギリス人の方々に実際に接していろんなことを学んだ彼ら。英語の練習というより、異文化体験/国際理解の立派な序章になったのではないかと思うような発見がたくさんありました。
以下、そんな生徒たちの感想です。

▶ 店内に入って、店員さんを探していたら、どこからか、May I help you?という声が聞こえたので、あっちこっち見たら笑顔で僕たちの事を見ていたので、とても話しやすかったです。インタビューのやる気が出ました。

▶ ちょっと厳しそうな人でしたが、僕たちの話を一生懸命に聞いていてくれていたので、安心して聞くことができました。

▶ 建物がやけにぼろぼろだなと思ったら、なんと築300年以上!!驚きすぎてWOW!! と叫んでしまいました・・・。店の人も親切で、やっぱりイギリス人は優しいということを改めて感じました。また、いろいろ詳しく聞いてみたいです!!

▶ お店の雰囲気はチェーン店で不動産屋さんなのに、とても暖かい感じだった。お店の人も忙しそうなのにとても丁寧にやさしく質問に答えてくれた。クランレーの事が本当に好きそうに話をしてくれた。

▶このお店に入ってみて、広さは狭く、明かりも暗かったがその暗さが売り物を引き立たせている。店員さんもとても良い方で、買い物へいって帰ってきた直後だったにもかかわらず、親切に笑顔で私たちの質問に答えて下さいました。

▶ お店の雰囲気は、楽しくなるような感じ。誕生日カードとかプレゼントとか。女の子が好きそうなお店だった。お店の人も優しく教えてくれて、嬉しかった。

▶ お店の人はとても気さくな方で質問が終わっても「これだけでいいの?もっといいのに。」と言って下さいました。とても親切な方でよかったです。

▶ お店の方はとても優しく、またその場にいらっしゃったお客様もとてもフレンドリーで、私たちのインタビューの途中、傍を通られたときに、私たちに向かってこそっとジョークを言って下さって、慣れない英語でのインタビューでがちがちになっていた心が少し和らいだ気がしました。それぐらい優しい人ばかりで、とても楽しい時間が過ごせました。

▶ お店の人が「古いイスの布を丁寧にはがして新しい布を張っていくんだよ」ととても熱く語ってくれました。少し年配の方だったので私たちの英語を聞き取りにくかったようですが、とても真剣に何度も聞いてくれました。本当に親切でいい方でした。

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