rikkyo school in elgland春休みに一週間、ミレースクールとの交換留学のためにホームステイをした。
最初の日は、町の案内をしてもらった。
–これが公園で、ここが教会で、あそこの建物はすごく古くて有名。そっちにあるのは博物館で、目の前のはいつもお世話になってる歯医者さん。その右のほうに行くといつも通ってるダンスの教室があって、こっちを行くと町の中心部に出るの。
帰りに私があそこのお菓子屋さん寄りたい、と言ったら、プレゼント、と言われあめを頂いた。甘くておいしかった。
町探検から帰り、ちょっと休憩した後、これを作ってほしいんだけど、と渡されたのはレモン・カップケーキのレシピ。よし、やろう、と思って準備を始めたものの、材料の一つであるレモンカードがどうしても見当たらない。そこでレモン・カップケーキはあきらめて、ジンジャー・カップケーキを作ることにした。
–このぐらいかなぁ?あぁ、うん、いいんじゃない?
割とアバウトだったような気もするが、うまくできた。

次の日は、ヒーバー・キャッスルというお城に連れていってもらった。ヘンリー8世の二番目の妻、アン・ブーリンが子供時代を過ごしたお城らしい。外に湖とガーデンがあったのだが、その日は寒いし風冷たいし雨降りそうだしで、あまりよくは見れなかった。もし次来る機会があればぜひ夏に訪れてみたいと思う。お城の中は雰囲気が出ていてとても素敵な場所だった。ただ、どの通路がどこにつながっているのかがよくわからなかったので、一人でぽんと放り込まれたら確実に迷子になっていただろう。

火曜日は、雪のおかげで学校が休みになった。なので私と同じように交換留学をしている子と、その子のペアを呼んで、4人で「ハウルの動く城」を見た。時々解説やつぶやきを交えながら。
ハウルの「ようやく守らなければならないものができたんだ。君だ。」というセリフは日本人でも、イギリス人でもきゃーっとなるようだ。

その日の夜は、バースデー・パーティー。レストランで夕食を頂いた。流れている音楽に合わせてみんなで踊ってみたり、写真をたくさん撮ったり。楽しかった。デザートには大きなパフェが出てきて、それを8人でつついて食べたのだがあっという間になくなった。
–あーっ!それいちご3つ目じゃない?違う、これまだ2つ目だよ?え、まだ私いちご食べてないんだけど!
みんな、甘いものには目がなかったようだ。

今回のホームステイで、学校についてのことはもちろんだが、イギリスでの家庭の日常など、イギリス人にとっての「普通」をたくさん知ることができた。とても貴重な経験をしたと思う。
いつか、もしできるのならば、スカーレットを日本の学校に連れて行って、日本人にとっての「普通」を体験させてあげたい。彼女は日本の学校を見て何を思うだろうか。ぜひ聞いてみたいところだ。

(高等部2年生 女子)

rikkyo school in england車の窓から入ってくる風にうたれながら外の景色を見ていた。今日はバレーボールの試合。自分にとって初めてのawayのepsom cup(現地校を含めた三校程で毎年行われるバレーの試合)。そして、高3の先輩達の引退試合でもあった。そんな日なのに、空は笑ってくれるどころか、今にも泣きそうな様子でEPSOMに向かう私達の車を見ているようだった。

私は高二の途中から、友達と共にバレーボール部に入部した。バレーは体育でやっていて楽しいと思ったくらいで、特に深い理由はなかった。あの頃は、周りに追いつくのに必死で気付かなかったが、今思えばほぼ初心者であった私達に対して先輩達はすごく優しく教えてくれた。それは、その頃だけではなく今日までずっとそうだった。そして、部活以外の時でも気さくに話しかけてくれる先輩達が大好きだった。

そんな先輩たちと今日で部活をするのが最後だと思うと胸がギュッとなる。後輩を引っぱって盛り上げていくことができるのか不安になる。でも、時は止まらずに進んでしまった。

今日の試合では、立教の中でも高三生が主体のチームAと、高二と高一のチームBで分かれて行ったので、同じチームで共にプレーをすることができなかったのは残念だったが、その代わり先輩達も頑張っているから自分たちも頑張ろうと思えた。そして試合の途中、気が付いたら空は笑っていた。

結果は、チームAは見事優勝。引退にふさわしい結果だった。しかし、自分のチームBはボロ負けだった。こんなんで、今後大丈夫なのかと思った。でも同時に、先輩達がしてくれたことを、今後は自分達がする番なのだなと実感した。

帰りの車でふと空を見ると、頬を少し赤らめながら微笑んでいた。

(高等部2年生 女子)

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期末テストまで残すところ1週間とわずか。学期末も近いこの日曜日に野外研究会が最後の外出をしました。

外出先は “Seven Sisters” 。英仏海峡を望む白亜の崖です。校内英語記事読破競争のReading Marathon第1通過地点でもあるので、立教生にはよく聞くなじみ深い場所です。今回は昼食前に学校を出発、近くのスーパーでサンドイッチを購入して海を眺めながらピクニック!という計画でした。が、ブライトンの町の近くまで行くと車は大渋滞。結局サンドイッチはミニバスの中で食べることになってしまいました。

今回の参加者は小学校5年生と6年生。中学生も参加の予定でしたが、語学や音楽のプライベートレッスンと重なってしまって参加出来ませんでした。悪いこと続きの外出でしたが、目的地にたどり着いて小高い丘を登り始めると少しずつ雲が切れ始め、白亜の崖を眺められるビュースポットにつく頃には頭上の大きな空はきれいに晴れ渡り、どこまでも続く白亜の崖を見ることができました。

数十メートルはあるその崖縁には柵もなくロープも張ってありません。眼下には吸い込まれそうな大きな海が広がっています。どこまでも自己責任!というイギリスらしい発想にはビックリです。でもそのお陰で眼前には遮るものは何もなく、絵葉書のような美しい風景が広がり、午後の光がキラキラと海面に輝いていました。

長い階段を下りて崖の下まで行くと、今度は打ち寄せる波としばし戯れ、そのあとは近くのティーハウスで休憩。ハッピーエンドの外出に話は弾み、参加出来なかった先輩達へのお土産話もできました。2時間かけて来た甲斐のある、「今学期最後」にふさわしい外出となりました。

rikkyo school in england2年前から中学校1、2年生の英語の授業に取り入れた校外学習。今年も毎週1回のペースで地元の町Cranleighに外出しています。中学校1年生の大多数にとって海外での生活はこれが初めて。入学していきなりイギリスの町を訪れた時は新しい発見ばかりでした。英語はほとんど初心者ですが、生の英語が自分の周りで「使われている」ことを体感するだけでも大収穫でした。

毎回2人のペアに分かれてその日のタスクを約20分でこなします。最初のタスクは町の地図作り。とにかく町を歩き回って道を確認、そしてお店や公共施設をその地図に記していきます。お店の種類が分からないときは、建物の看板や掲示板の英語をノートに書き写します。学校に帰ったら辞書を使って調べてみましょう、ということでとにかく目に入った英単語をノートに書き写していきました。まずはアルファベットの練習です。
あるペアはお店の看板が見つからず、中に入って店員さん?に聞いてみたとか…「バンク?!って言ってました。」
「銀行!」お店ではなかったですね、さすがに見ただけではわからないかも… でも片言の英語でも使ってみようという勇気には脱帽。英語が上達しそうな予感がしました。

英語学習の刺激になっただけでなく、日本とイギリスの違いを至る所で見つけることが出来た生徒たちは、貴重な異文化体験を早速味わうことができました。そんな彼らの感想をご紹介します。

*     *     *     *

この町にはおいしそうな喫茶店と洋服屋さんがいっぱいありました_(^_^)
同じ物どうし売っているところがありました。それを見て同じもの売っていて意味あるのかなぁと思いました。
町にはたくさん車がとまっていました。にぎわってるなと思いました。この町にいると便利そうです。
町を歩き回っていると !!!きれいな家を売っている物件やさんがありました。こんな家に将来すみたいなと思いました(*_*)
最初パン屋さんだと思ったお店が なんと!!!!お肉屋さんでした。薬屋さんが3つもありました!!!!!

初めて行ってみての感想は、ちょっと時間が短く、あまり「地図作り」が進みませんでしたが、クランレーという町は1本の道に小さい店が密集していて、道路は、車の場合交差点のところに丸い円が描いてあり同じ方向にしか進めないようになっていたり、車を停めてはいけない場所にはぎざぎざがあったり日本とは違うところがたくさんありました。

日本の私の家の近くに似ているような感じがしました。なぜなら、町の車の中の人がとても優しかったからです!そして、町並みのにぎやかさも良かったし、お店の雰囲気も似ていました! でも、時間が足りなかったです。次回も、この続きからがんばります。
裏道に出てスーパーに早く行ける道が見つかったので良かったです! 初めてのイギリスの町並み本当によかったです!

rikkyo school in england

イギリスにある本校では「本物の英語」に触れる機会が豊富です。ほぼ毎日あるネイティブスピーカーによる英会話の授業を始め、音楽・美術も英語、理科や社会の授業も一部イギリス人による授業を取り入れています。生の英語に毎日接しているうちに、いつのまにか物怖じせずにイギリス人とコミュニケーションが出来るようになるのが本校のアドバンテージですが、「会話」だけでなく「正しい英語」を身につける工夫もしています。その一つが各種英語資格試験の実施。現在では、日本の英検(実用英語技能検定)、TOEIC、そしてケンブリッジ英語検定の3種類の公式英語資格試験を校内で実施しています。
中でも先週実施されたケンブリッジ英検は20年以上に渡り本校で実施されてきた資格試験。日本では企業が社員のイギリス研修のターゲットにしているFCE (First Certificate in English)で知られている一連の英語資格試験です。本校ではこのうち英検準2級に相当するKET、同2級に相当するPET、そして準1級相当のFCEを毎年実施しています。今回はさらに上級のCAE (Certificate of Advanced English)を受験した生徒もいました。
英語によるエッセイを書いたり、ペアになってSpeakingの試験を受けたりと日本の英語検定とは切り口の違うフォーマットが特徴です。春休み前にプラクティスブックを購入してじっくり勉強してきた生徒、5月に実施された英検と並行して頑張った生徒、4月に日本から来たばかりにも関わらず果敢に挑戦した生徒… と取り組み方も様々でした。
2日に分けてSpeakingのテストが実施されたあと、土曜日にはReading及びListeningの試験が行われました。FCE以上の試験は午前、午後とほぼ1日かけて行われるというなかなかタフな試験でしたが、これまでの勉強の成果を発揮すべく皆頑張っていたようです。
期末テストまであと1週間。息つく暇もなく次の目標に向けて再び勉強を始める生徒達の姿を見ていると、「可能性は無限大」という言葉が正にぴったりであるような気がしてきます。

rikkyo school in england今年もまたミュージック・フェスティバルの時期がやってきました。今学期は Reigate & Redhill Music Festival が5月1日(水)〜5月11日(土)に開催されました。音楽をこよなく愛し、フェスティバルに向けて練習している生徒にとってはとっても待ち遠しい時期です。

本校では、楽器の練習部屋の鍵は教員が管理しています。楽器を練習する生徒が多いため、練習部屋の使用を調整することができます。フェスティバルの数週間前から、休み時間になると、

「鍵貸して下さ〜い!」

という声が教員室のバックミュージックになっていました。参加する生徒は、夜の自習時間や放課後、休み時間を割いて、熱心に練習に励んでいました。

会場のRedhill United Reformed Churchは1902年に建てられた教会で、高い天井が歴史を感じさせました。また、聴衆を含め、緊張する演奏者を温かく包む環境を作ってくれていました。
今回、フルート、ヴァイオリン、ピアノ、サックス、ギターの部門で、賞やメダルを13人の生徒が獲得しました。特に、1st Prizeの生徒は7人でした。そのうちの何名かは、最も優れているとの評価も頂きました。

楽器は、一日で習得できるものではありません。特に人を感動させる演奏、人に安らぎを与える演奏は多くの練習が必要でしょう。そんな中、このように良い結果を得られたのは皆の努力の結果でしょう。

あと約2週間で期末試験が始まります。自分のベストを尽くすには準備が必要ですね。音楽もスポーツも勉強も同じです。ローマは1日にしてならず!期末試験が終わったら夏休みです。
残りの時間を頑張りましょう!!!

rikkyo school in england今回の交換留学では、バディーの子の家に一週間滞在し、そこから一緒にMillais Schoolに通いました。
Millais Schoolはイギリスの現地の女子校で、7年生から11年生(11歳から16歳)までの生徒約1200人が通っています。私たちがMillais Schoolに着くと、先生が校内見学ツアーに連れて行ってくださいました。Millais Schoolの中を回ってみて最初に驚いたのは学校がとても大きいことでした。Millais Schoolでは日本の学校のように、クラス単位で授業を受けるのではなく、生徒一人ひとりが授業を選択するので、毎時間毎時間みんな受ける授業が異なります。そのため、日本の学校のように×年×組の教室というものがありません。全校生徒の人数が多いのでたくさんの教室がありました。また、Millais Schoolの授業の中にはDrama(演劇)の授業や、Zumba(アフリカの踊り)、パッチワークなどの珍しい授業がたくさんありました。それから、Millais Schoolでは、語学にも力を入れていて、日本語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語などの語学の授業を受けることができます。

初日はバディーの子と1日同じ授業を受けました。でも、授業の内容がさっぱり分かりませんでした。バディーの子に質問をしてみても、やはり、さっぱりわかりませんでした。授業が終わると、みんな一斉に教室を出て、次の授業の教室に移動します。1200人の生徒が一斉に教室移動をするので、休み時間の学校はとても慌ただしくて、まるでスクランブル交差点のようでした。Millais Schoolの生徒さんたちの中には交換留学生の私達と道ですれ違った時や、移動した先の教室でにこっと笑いかけてくれたり、挨拶をしてくれる人たちもいました。そんな生徒さんたちの優しさがとても嬉しかったです。二日目以降は日本語の授業で先生のお手伝いをしました。面白いことに、Millais Schoolでは、日本人の先生ではなく、フランス人の先生が日本語を教えていました。生徒さんと一緒に日本語で会話をしたり、漢字を教えたりしました。生徒さんたちのリスニングの能力の高さに驚きました。Millais Schoolの先生方は、私達のために個別にシルクペインティングや、中国語、Zumba、などの授業をしてくださいました。どれも普段なかなか経験することが出来ないものなので、とても楽しかったです。特に音楽に合わせながら踊るZumbaの授業は学校の授業とは思えないほど楽しいものでした。

今回の交換留学では、イギリスの学校生活や、自分と同世代の子たちが普段している生活を経験することができました。日本の学校とは異なる点が多くあって、とても刺激的な一週間になりました。週末や放課後には、ホストファミリーの人たちがBrightonや、近くの町のHorsham、素敵なレストランに連れて行ってくださってとても楽しい思い出がたくさんできました。学校から持っていった「ハウルの動く城」のDVDをバディーの子達と見たり、一緒にケーキ作りをしたりしたのもとても楽しかったです。楽しい思い出がありすぎてここでは書ききれません。今回私がこんなに貴重な経験ができたのは、この一週間お世話をしてくださったホストファミリーの方々、Millais Schoolの生徒さんや先生方のおかげです。みんな交換留学生の私たちにとても親切にしてくださいました。相手のことを思いやる気持ちと優しさは、言葉の違い、国を超えて、心と心でつながることができるのだと思いました。

言いたいことがうまく英語で伝えられない、言えなかったこともたくさんあったけれど、諦めないで伝えようとすることは本当に大切なことだと思いました。Millais Schoolでのみんなの会話は本当に早くて全然聞き取れなくて、意味が分かりませんでした。そこで自分の英語はまだまだだと痛感させられました。そんな時、ホストファミリーの人たちが私が感じている語学を学ぶことの難しさについて話を聞いてくれて、理解し、励ましてくれたから、諦めないで頑張ることができたと思います。ホストファミリーの人たちには本当に感謝しています。
たくさんの英語、イギリスの現地校での学校生活、たくさんの人々の優しさに触れた今回の交換留学は、一生忘れられない大切な思い出になりました。

(2012年度 中学部3年生 女子)

rikkyo school in england6月8日と9日に英検があった。準1級を受験する生徒たちは、8日に本会場のロンドンで受験をし、2級、準2級、3級の受験者は、9日に準会場である本校で試験を受けた。英検を受ける前日は、夜遅くまで勉強するもの、翌日に備えていつもより就寝時間を早くして睡眠するものもいて、各個人で試験本番にたいして調子を整えていた。準1級など高い級になればなるほど、生徒たちの雰囲気がぴりぴりしているのを感じた。終わった後に彼らに会うとほっとした雰囲気が感じられ前日とはまったく違う爽やかな顔をしていたのが印象的だった。

rikkyo school in england

 

僕にとってのこの春休みを一言で表すのならば、それは「決断」だっただろう。
春休み中、いくつもの決断をしなければならないことがあった。それは、新年度を迎えるにあたって、自分はどういう高校生活を送りたいかを考えることであったり、はたまた家庭の事情で転校することも考えたりだった。

まず始めに、昨年度3月に僕は立教英国学院中学部を卒業した。しかしこの学校は中高一貫の学校で、高校生の先輩方とも食事や生活を共にしていることもあり、関わりが深いのであまり他の中学校の卒業で起こる「離別」のような感情は起こらなかった。そして、どうせここに戻ってくる、などと思いながら帰宅した。その時の僕はまだ、この学校において中学部卒業と高等部入学の流れは、ただ、今まで通りそこにある「既存の道」を進むだけだと思っていた。
しかし帰宅してから何日かたったある日、父親にある話をされた。それは、日本への本帰国が決まった、ということだった。その話は僕に、今までにない感覚、を味わわせた。

僕は3年前からポーランドに父の仕事の都合で住んでいる。ポーランドに来て2年半はポーランドのアメリカンスクールに在学していて、去年の2学期から立教英国学院に転入した。その理由は、アメリカンスクールでは9月から学校が始まり6月で終わり、去年の6月で僕は学校を卒業したので、行く宛もなく、両親に知らされたこの学校に入学した。
今書いた通り、僕はこれまで、自分の歩む人生である「道」を人に流されて進んできたのである。そんな僕にとって父親の話は僕を困惑させるものだった。その内容というのが、両親が日本に帰るにあたって、今の学校に残っていたいのか、それとも両親と共に日本に帰り、転校するのかを自分で決めるというものだったからだ。僕は深く考えた。そこで僕は初めて自分の人生にまっすぐに向き合った。
そして僕は、この立教英国学院に残ることを決めた。それと共にこれから3年間精一杯に頑張る覚悟をした。僕はアメリカンスクールに行っていたこともあり、多少は英語を話すことができる。しかし、このまま日本に帰ってしまえば、自分が培ってきた英語力を無駄にしてしまうと考えたのがこの学校に残ると決めた一番の理由だった。

この学校では週に4時間、「EC」(English Communication)という授業があり、その授業ではイギリス人の先生がネイティブの英語で授業をしてくれるというもので、日本の学校にはない、英語力向上の大きなチャンスなのである。またこの学校は地域交流も盛んで本場の英語に触れる機会がたくさんあるのだ。ホームステイであったり、対外試合であったり、機会は作ろうと思えばいくらでもある。

確かに英語力の維持や向上も大きな理由だが、もうひとつ僕がこの学校に残ることを選んだ理由がある。僕は体を動かすことが好きで、放課後は基本、部活をして過ごしている。しかし僕は飽きっぽい性格で、色々なスポーツをやってみたいと思った。そこでこの学校の兼部制度に惹かれた。この学校では兼部が可能であり、部にはいくつ入っても良い。またそれぞれの体育会系の部活では他校との対外試合があるので色々な競技を楽しめる。

それらの大きな理由は僕をこの学校に留まらせるには十分過ぎた。そして学校に残ることを決めて、これから3年間の目標を立てた。その目標もこの学校ならではで、僕の英語力を活かせる良いチャンスだ。
この学校では1学期に1度、英検などの英語資格試験を受けることができる。また、2学期にはTOEICを全校で受験する。日本でも受けることはできるが、この学校では英語が生活に近いこともあり、そういった資格試験も身近に感じられる。3種類ある英語資格試験の中で僕が目標にしたのはTOEICだ。卒業までに800点から900点を目指してこれから勉強しようと思い努力していこうと決めた。

そして4月14日、入学式を迎えた。この学校は何も変わっていなかった。ただのイギリスの片田舎にある学校だ。しかし僕はその今まで通りの学校を見て、新しい道を歩み始めようとしている自分に気付いた。元からある道を何も考えずに辿ろうとしていた自分に、「決断」は新しい道を作ってくれた。心を入れ替えて、自分が決めた人生をしっかりと歩む覚悟を決めた自分に、「成長したなぁ。」なんてくだらないことを思いながら、また立教英国学院での生活に戻っていった。

(高等部1年生 男子)

rikkyo school in england6月9日(日)、毎年恒例の漢字書き取りコンクールが今年も行われました。小学校5年生から高校3年生まで、全校生徒で漢字の書き取りにチャレンジします。もちろん、教員も生徒たちとともに取り組みます。「先生に勝つぞ!」と意気込む生徒も見られました。

毎回漢字コンクールにはウルトラCと呼ばれる超難問が8問出題されます。
今回のテーマは「空想上の生き物」。この問題に何が出るかを予想するのも生徒の楽しみのひとつのようです。
rikkyo school in england「天使とか妖精も出るのかな?」
「閻魔(えんま)ってどう書くんだっけー!」
などといろいろ予想して勉強してくれました。
生徒会が予想した中では「麒麟(きりん)」「鳳凰(ほうおう)」「轆轤首(ろくろくび)」が見事的中!みんな書けたかな?
ハーフタームが明けてからわずか1週間。
この1週間、
「先生、漢字の過去問題5年分ください!」
「ここは、はねですか、とめですか」
などと言って、意欲的に教員のもとにやってくる生徒も少なくありませんでした。
コンクール開催は夜だったので、いつもはゆっくりしている日曜の午後も、漢字の勉強を一生懸命している生徒の姿が見られました。どんな行事にも積極的に取り組むのが、立教生のいいところですね。

その日のうちに速報が出て、結果を見に来た生徒たちは勝った負けたの大騒ぎ。
正式な結果はこれから発表され、80点以上の生徒は表彰されます。はてさてどうなるのか、これまでの頑張りは報われるのか、楽しみにしているところです。

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