本校の学校寮「東天寮」は「生徒がつくる寮」です。
舎監のいない寮で、自分たちの生活を管理運営し、よりよく改善していきます。
「24時間すべてが学び」と捉える本校ならではの学びの場です。

生徒たちの中に、寮の食事について検討しているメンバーがいます。
「食改善委員」と呼ばれる彼ら15名が、今回、寮の夕食作りに挑戦しました。
ふだん、朝食は交代で当番の生徒が作りますが、夕食づくりは調理員の方にお願いをしています。

今回チャレンジしたメニューは、高等科1年生のY君が考案した、チャーハン、水ギョーザ、春雨サラダ、杏仁豆腐です。
皆でもくもくと420個のギョーザを丁寧に包み、大釜でゆであげました。
調理員さんがしてくださった下準備のおかげもあり順調に作業が進み、夕食の時間の18時には
温かい水ギョーザ、美味しいチャーハン、春雨サラダを食べることができました。

「食改善委員」は中3から高3までの生徒が縦割りで活動しています。
他学年と一緒になってする食事作りは、終止和やかな雰囲気で行われ、
料理を通して、より良い関係を持つことができました。
「愛情のこもった夕食だった。」、「いつか僕も食改善委員に入って、食事を作ってみたい」等の感想が
食卓についた中1の生徒からも聞かれました。

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本校では、中等科3年生になると「産業」と呼ばれる授業があり、養豚、養魚、畑、果樹、のグループに分かれて
意欲的に生命を育てています。生産物は、昼食の食材として食卓にも上がります。
本日は、果樹グループと養魚グループの活動を紹介します。

【果樹グループ】

果樹グループが、先週収穫した甘夏でマーマレードジャムを作りました。
一つひとつ丁寧に洗い、皮を薄く切り、果肉と合わせて鍋で煮詰めていきました。
作成したジャムは滅菌処理したビンに詰め、今週末に行なわれた父母会(保護者会)で販売しました。

大変好評ですぐに完売となりました。

【養魚グループ】
養魚グループはニジマスの燻製作りの下準備を行いました。
養魚グループは、ニジマスの稚魚を買い、今まで大切に育ててきました。
今回は、30匹のニジマスをさばき、塩漬けにしました。
魚をさばく際には、「ごめんよ」と漏らす生徒もおり、生命の大切さについて考えました。
塩漬けにしたニジマスは、一日寝かせたあと燻製にして、
こちらも先週末に行われた父母会(保護者会)で販売しました。
もちろんすぐに完売となりました。

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生徒たちは、自分たちで作物を育て、調理し、実際に食べる経験をします。
育てるところから食べるところまで全ての行程を自分たちの手で行うことで、生命の大切さを学んでいます。

 

本日、来年度の自治教育の中核を担う委員を選出する選挙が行われました。
(委員についてはこちらから)

本校では、1年間を6期に分け、各期ごとに学校全体を指揮する委員長(高等科3年生)、副委員長(高等科2年生)、寮の責任を担う寮長(高等科3年生)を選出します。

選挙では、生徒全員がを委員長、副委員長選挙に投票し、その後、寮で生活している生徒が寮長選挙に投票します。

各自が誰に投票するかをよく考え、責任をもって投票を行っています。

 今回は、来年度に向けた選挙のため、現高等科2年生の中からが委員長、寮長が選出され、現高等科1年生の中から副委員長が選出されました。

 卒業していく高等科3年生も自分たちの思いを引き継ぐ委員会に期待をこめて投票しました。

今回選出された生徒の抱負を紹介します。

 

委員長

「いよいよ初代になります。そして、各学年がひとつずつ上がります。男子部に新入生を迎えるのは、男子部全員です。一人ひとりが、何のためにここに入ったのかをしっかり意識してこれからをすごして欲しいと思います。」

副委員長

「年度初めである初代は、自分の持っている志や入学してくる1年生など、希望がたくさんあると思います。その希望を裏切らないようにしていきたいと考えています。みなさんに預かったこの任をしっかりと果たしていきたいです。」

寮長

「僕には、僕に入れた人の気持ちがわかりません。どんな期待をもっていれてくれたのかがわからないし、自分にとっては重過ぎる責任だとも感じています。しかし、僕だけで寮を作っていくのではなく、寮生全員で寮を創っていきたいと思います。みんなでルールを守って、楽しく、安全に過ごしていきたいです。」

 

父母会のあった23日(土)の2・3時間目にレシテーションコンテストが行われました。

本校のレシテーションコンテストについてはこちらから。

本大会は今年で7年目であり、今回も多くの父母の方に参観いただくことができました。

今年から中等科部門の課題文を学年別に分け、

1年生はラングストン・ヒューズの”Dreams”、”My Friends”、”Youth”

2年生はワーズワースの”The Rainbow”、アダム・リンゼイ・ゴードンの”Question Not”、ブラウニングの”Pippa’s Song”

3年生はワーズワースの “Daffodils(水仙)”

を発表しました。

高等科の生徒たちは、ケネディの”Inaugural address”とビりー・ジョエルの”Honesty”に挑みました。

ケネディのスピーチでは身振り手振りを交えて、またHonestyでは、歌にして思いを表現する生徒がいました。

レシテーションに加えて、中等科3年生の有志が「産業」について、高等科3年生が「なぜルールがあるのか」「本来の学校を取り戻す」「自由学園で学んだこと」のトピックについて、それぞれが考えることを英語で発表しました。

レシテーション(暗唱)・スピーチ・プレゼンテーションの3分野の発表ができるようになったことで、本校の英語教育を報告する、より充実した機会となりました。

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高等科1年生が全員で取り組む時計の分解組立実習も20日で最終日となりました。
(2日目の様子はこちらから)
最終日は機械時計の心臓部のセットです。
ゼンマイの力をガンギ車に伝え、ガンギ車の回転運動をテンプの往復運動に変える仕組みを組み立てます。
昨日までに組んだ所から、さらにアンクルとテンプをセットすると、時計はまるで心臓の鼓動の様に時を刻み始めました。
3本の針を取り付け、ケースに戻し、16時には無事、皆の時計が完成しました。
時計が完成すると、皆嬉しそうな表情を浮かべ、自分で組み立てた時計を腕にはめていました。
今回の実習を通じ、時計の歴史、世界の時計、クオーツと機械時計の違い、秒針の動き方の違いなど様々なことを学びました。
また、繊細な機械時計に向き合い、その魅力に触れることができました。
連日、一人ひとりが技術の学びに合わせて、根気と集中力を発揮し、貴重な時間を共有することができました。
先生からは「仲間が部品を落とすと、友人が部品を探したりし4日間通して協力して出来きた。教室を綺麗にして準備し、クラスがまとまって、良い雰囲気の中で実習が行えた」と感想をいただきました。

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高等科1年生が全員で取り組む腕時計の分解組立実習は19日に2日目を迎えました。
(前日の様子はこちらから)
2日目は、午前中をかけて時計の心臓部ともいえるテンプとアンクルの分解作業を完了し、
午後には組立に入りました。
作業にあたり、それぞれの部品の役割を解説してくださる先生方の言葉に、生徒たちは驚きや感心の声を上げつつ聞き入っていました。

アンクルは正確に秒を刻むために、歯車を規則正しく送るとても小さな碇型の部品です。
0.2ミリほどのその中心軸を時計本体の受け穴に組み入れる作業が今日の一つの山場でしたが、皆真剣な表情で作業を行っていました。また途中で幾人かの生徒は数ミリのネジを落としてしまい、教室のあちらこちらで床に顔をつけて探す姿が見られました。

普段の生活の中では求められることのない繊細な作業が続きましたが、多くの生徒が充実した表情で一日を終えました。明日は最終日、すべての部品が組み入れられる予定です。

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高等科2年生は3泊4日の日程で行なわれた妙高高原赤倉観光スキー場でのスキー実習を無事終了しました。
最終日にして初めて晴天となり、開けた視界からは遠くの山々やふもとの野尻湖を臨むことができました。
指導をしてくださった金子裕之さん(元SAJイグザミナー)のデモンストレーションを見させていただいた後、各班で最後の講習を行ないました。
初心者や初級者の班も本日には上級コースの急斜面を安全に滑走できるまでに上達しました。
閉講式のあと片付けを行い、13時ごろお世話になったホテル金甚を出発しました。
行きは東北道経由で8時間以上かかりましたが、関越道と上信越道が復旧したため、18時には帰校できる予定です。
お世話になった皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
 

今週2月18日から高等科1年生を対象に、機械式腕時計を分解して再度組み上げる「腕時計の分解・組立」実習が始まりました。
実習に用いる時計はセイコーの「7S系」と呼ばれる10気圧防水のダイバーズウォッチで、
今回は裏面がガラスで内部が見えるスケルトンタイプも加わりました。

 
本校では実物に触れ物事を原理から学ぶことを重視しています。
この実習は様々な技術の結晶といわれる機械式腕時計の分解組立を通じ、
その世界の一端に触れる特別実習です。

指導者は卒業生の荒木斎氏(男子部44回生)他、3名の技術者の方々です。
今年度は事前に歴史、化学、数学、保健体育、音楽などの授業の中でも、
「世界の暦」「1秒の定義」「音符と時間」「ゾウの時間とネズミの時間」など「時間」に関する学習を行ったうえで、実習を迎えました。

「小さなネジが床に落ちると探すのが大変」という話から、生徒たちは実習前日には教室の徹底掃除を行い、床にWAXを塗り重ねていました。

実習初日は、一日かけて針や文字盤、さらにその下のカレンダー機能等の部品をすべて外しました。

よい緊張感の中、集中して作業が進んでいます。


実習の二日目となる本日は、一日ゲレンデでの講習を行ないました。生徒を3班にわけ、1・2班は中急斜面でパラレルターンの習得を、3班は初級斜面でプルークボーゲンの習得を目指しました。
天候も大きく崩れることなく、全員が個々のレベルに応じて上達することができました。
昼には1時間半ほどフリー滑走の時間を設けましたが、多くの生徒が自主的にゲレンデに出て練習をしていました。
夜には昨日に引き続き、来年度に向けての話し合いが行なわれました。
自由学園の高等科3年生は、受験準備期間ではなく、自治教育の集大成として最も多くの責任と役割が与えられます。
今日は疲労もたまっているなかでしたが、新入生が入寮する際の室長(「新入生部屋室長」)を決めるために多くの時間を割き、自分自身にも周りにも厳しい視線を注いで話し合うことができました。

本校では毎年2月に高等科2年生がスキー実習に出かけます。
希望者選択ではなく、授業として全員参加で行なうのが本校のスタイル。
1学年1クラスの少人数だからこそできる贅沢な学びの方法です。

今年は豪雪の影響で高速道路が不通となり、出発日を一日遅らせての実施となりました。
実習先は妙高高原の赤倉観光スキー場。ホテル甚の金子裕之さんは
長年SAJのイグザミナーとして日本スキー界を牽引してこられた方です。
超一流の方に教えていただける機会としても、この実習はとても有意義なものになっています。

東北道経由で8時間半をかけての到着となりましたが、チェックイン後はすぐに着替えて、
クローズ前のひとときにゲレンデであしならしをすることができました。

夕食後には学年全員で来年度に向けての話し合いが遅くまで行なわれました。
自治寮の責任を担う最高学年として、重要な係り決めや意識の向上、ときには互いの関係性にまで深く踏み込んで
あつい議論が交わされました。

明日は待ちに待った一日講習。今日はリフトに乗れなかった初心者組も明日はゲレンデデビューです!

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